海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

エゴサーチ

京都駅を降りて地下街を通って研究室に行ってるわけだけれど、その途中に本屋さんがあって、私の本を置いてくれている。で、ここは二刷りを置いてくれていて、他の本屋ではまだ初刷が多いところ、嬉しいなあと思って、時々置いてある冊数が減ってるかどうかチェックしているのである。オレも暗い男である。で、今日もそこを通ったところ、なんか事務の人によく似た人がいることに気がついたのだけど、そのままスルーして研究室まで来たわけ。で、面倒くさい書類作成とかしているとノックの音がして、その人が入ってきた。げ、なんか仕事押し付けられるのか?と思ったら、私の本を出してサインちょうだいだって。粛々サインする。で、帰り道、その本屋をチェックしたら一冊減っていた。質量保存の法則である(←違う)。それはともかく、お昼にはお客さん。福山でギャラリー兼本屋兼イベントスペースをやっておられる方で、私の本を読んで、サイエンスカフェをしに来てほしいということでわざわざ来られるのである。ありがたいありがたい、ということでミシマ社の営業の方もこられて三人でお話というか打ち合わせのようなこと。本を読んでこんな風に連絡をしていただけるなんて著者冥利につきますよ。さて、3月に名古屋で開かれる予定の生態学会は懇親会中止が決まったとのこと。今からまだ二週間以上あるわけで、本体の大会は開ける状況になるのかどうか。っていうか、これ卒業パーティーとかやっちゃいけないのでは?

経験済み

夕方教授会があるので帰ってくる。しかし東京でのマスク着用率の高いことよ。皆さんどうやって入手してるんだ?っていうか、この雰囲気にすっかり煽られちゃって、人の集まるところには行かない方が良いんじゃないかとか電車とか乗らない方が良いんじゃないかとかいろいろ思うようになった。新幹線に乗るのも怖くなった。けど関西に戻ってきて、なんかこっちは呑気だなあ。地震の後にしばらくこちらに帰ってきた時の違和感を思い出したよ。

35年かけた伏線

けっこう昨日は飲んだのだけど、今日は6時前に起床。東京で子ども向け環境シンポジウムがあって、その主催者の一人に高校の同級生がいて、彼女に呼ばれてクモのお話をするのであるよ。つうことで6時10分に出発して9時50分会場の二子玉川着。会場は駅の上のキレイなホールで、もうたくさんの人が来ている。で、まずは子供たちの発表を聞くのだけど、みなさんえらいしっかりしててのけぞる。ウチの子が小学生の時にこんな風には絶対できなかったと思う。さすがは東京と言うかなんと言うか。で、しばらくして私の出番。あんまりちゃんと準備してなくて、時間コントロールに失敗して「後何分くらい喋っていいですかね?」とか言っちゃったけど、まあ子供たちの反応も引き出せたので良かったのではないでしょうか。会が跳ねてからは、わざわざ話を聞きに来てくれた高校時代の同級生たちとお話をする。そのうちの一人は、当時の高校ではマドンナ的人物で、そんな人があの頃はまったく目立たなかった私の話を聞きに来てくれるなんてのは、典型的なオタクの逆襲話になりそうなところであるが、「実は私、○○さんの隣の中学の出身で、通学の時に駅でよく見かけてましたよー」「えー?知らなかった」なんて話があって、人生というのはひょっとしてクリシェでできているのか?とか思ったりした。で、その後は他の主催者の人たちも交えて、近くのクラフトビールのお店に出かけて、打ち上げと言うかいろいろお話。私こう言うのってそれほど経験があるわけじゃないので勉強になった。で、一応宿も取っておいたので、いつもの渋谷メッツに移動してばたんきゅー。少し寝てお腹が空いた気がしたのでセンター街まで行ってラーメン食べたら気持ち悪くなった。ってかオレもだいぶ渋谷に詳しくなったよ。

薪スト自慢

ということで、今日は今月の一大イベントであるところのミシマ社の皆さんがウチに来る日。朝からピザの生地作りである。ヨメサンの言う通りに強力粉をこねてこねてこねてオーブンで軽く発酵させるとめちゃ膨らむの。とかやっているうちに、明日の出張で必要なものを研究室に忘れてきたことが発覚。代わりを調達に行く方々、ピザの材料で足らないものを買い出しに行く。無事調達終了で、ホッとして帰宅するともう13時半。来られるのは15時なので、そこからまた家の掃除とかしてるとあっという間に待ち合わせで、最寄り駅までお迎えに。いやー、天気予報ではずっと今日は雨だったところ、一昨日くらいから曇りに変わって、どうよオレのこのハルベリーぶりはよ。ということで皆さんをウチまで歩いて御案内。まずは薪ストーブに火をつけるところから始めて、温度が上がるまでの間は薪割り体験をしてもらう。ヒノキなので割りやすいはずなんだけど、ちょっと材が長くて苦労しているので、チェーンソーで切るところも見せる。短いと割りやすいのでパカパカやってもらって喜んでもらえた。私も嬉しい。で、途中後発組をお迎えに行ったりしてるうちに薪割りは終わり、薪ストーブの温度も上がったのでピザ焼きに。皆さんに適当に生地に載せてもらって、私はひたすら焼く係。21時頃までワインとビールをたいがい消費したように思う。楽しかった。ミシマ社の人たち大好き。

バレンタインをぶっ飛ばせ

明日に備えて片づけしたり買い出ししたり昨日の続きで写真をよったり明後日東京に行くので新幹線のチケットを買いに行ったり。本当はジャガイモのために土作りをしなくてはならないのだけど、そこまでは至らず。

若さって素晴らしい

科研費の間接経費で学部全体の基盤的設備を買う事になって、その面倒を見るのは主任たるわたしの役目なので今日は納品の立ち会いで10時に大学へ。昼からは会議。来年の主任の選挙。本来ならここで私はお役御免で晴れ晴れとした気持ちで今日を迎える事ができたはずなのに、学部長やらなきゃならなくなって陰鬱な気持ちで選挙しなきゃならなくて辛い。幸いなのは自分が当選する可能性がゼロな事くらいだ。ちっ。で、それ以外の時間は学部長になったからといってトリアージされる事なかった某原稿のために手持ちの写真を漁って使えるものをピックアップする作業。なんせ20年ばかり撮りためた全写真を見返すもので大変に時間がかかる。また若い頃のヨメサンの写真なんて見つけちゃってポーッとしたり。で、気がつくと仕事は進まず外はもう暗い。いかんいかん今日は買い物して帰らなきゃいかんのだ。明後日に備えてヴァンナチュールの良いものとピザ用の食材を買うのである。で、しこたま買いこむわけだが、ワインを選んでくれたお姉さんに、「お客さんが来て薪ストーブでピザ焼いてふるまうんですよ。で、それに合うワインをね」みたいな話をする。そしたらお姉さん「料理人の方ですか?」とか聞いてくるわけ。「いや普通乾燥トマトとか買わないですよ」とか畳みかけてくる。って言ってもこちらはレシピ本に載ってるものを求めてるだけなんだけど、あれだなきっと服装とかヒゲとかで判断されたに違いない。つうことで、両手に6kgほどの荷物を抱えて帰ってくる。

40年かけた伏線回収

朝から神戸へ。ラジオ関西の「ばんばひろふみ!ラジオDEしょー!」に出るのである。中学生の同級生にイベントのプロデューサー的仕事をしている人がいて、私を売り込んでくれたのである。持つべきものは人的ネットワークであるよ。「クモのイト」を宣伝するのがこちらの目的だったのだけど、いざ出演が決まってみると、それよりなにより私にとってもっと重要な事が待っていたのであった。というのは、この番組のメインパーソナリティーはもちろんばんばひろふみさんなのだけど、あと2人がおられてそのうち1人が増井孝子さんなのだな。実は私、中学生のころFM大阪で映画評論家の河野基比古さんと増井孝子さんでやられていた「阪急アワー スクリーン・グラフィティ」という映画音楽の番組が大好きで、リクエストハガキ買いたり、番組イベントの試写会にいったり、プレゼントに応募したりしていたのである。昔の話だ。今みたいにネットで好きな時に映画の話題に触れられるわけじゃない。週一度だけあるその番組を聞いて、ロックでも歌謡曲でもない、映画音楽という独特のジャンルに浸っていろんな話題を聞いた体験というのが私を映画好きに導いた大事な要素だったのである。それが高校から大学にかけて自主制作映画を作り、ヨメサンとずっと映画に通い続け、クモ映画を語るイベントや映画で学ぶ生物学なんて講義をするようになったわけだから、私にとってスクリーングラフィティは極めて重要な位置を占めるのである。で、そのパーソナリティの増井孝子さんとお会いできるのだ。ばんばんには申し訳ないけど、私の盛り上がりかたっていったらないわけ。なんせ私が書いた文章を初めてメディアに載せて読んでくれた人なんだぜ増井さんは。で、ドキドキしてスタジオの前で待ち、出番がきたので中に入り、ごあいさつ。実は中学生の時に参加した番組で一度舞台の上の姿を拝見しているので、なんつうかほぼ40年ぶりの御対面だ。わーって、その旨訴えるうちに、時間がきたので本番。ラジオだからもちろん生なのだけど、まあこっちもなれたもんであって、4人でクモの話をどんどんする。話の流れがよどむ事もなくあっちに展開しこっちに展開しであっという間に出番の20分が過ぎて、ありがとうございました。ばんばんと増井さんと写真撮ってもらって終わり。わあ楽しかった。ちなみにその時の様子はPodcastで聞けます(リンク先の29分あたりから)

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