海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

オレたちの時代

朝一で畑の草むしり。先週やり残したところもこれで完成。山のように積み上がった草は、土に埋めてやる予定。一週間ほどで乾けばやっちゃえばいいのかな。あと二ヶ月で土に帰るかな?

さて、遅ればせながら「閉じていく帝国と逆説の21世紀経済」を読んだ。基本前著の「資本主義の終焉と歴史の危機」と同じラインの本で、資本を投下して利潤を生み利子として返すことで成り立つ資本主義経済は無限の成長がその前提条件であって、有限な地球の上では早晩立ち行かなくなる。さあどうするの、という本。このことは生態学を学んでいる者にとっては自明なことであるのだけど、これがエコノミストによって主張されてるってことに、オレなんか感慨を覚えるのよね。いよいよ来たかって感じ。で、速く遠くへ、という資本主義が成り立たなくなるんだから、次のシステムはゆっくり近くで、ということになって、自給自足可能な閉じた経済圏を作るべきだという話になる。これも、まったくその通りと思うのよね。生態学と相性の良い考え方と思うのよ。いやー、そう考えると時代は生態学ですよ。それはともかく、もう一つ面白く感じたのは、来るべき新中世において、社会を成り立たせるための最適な空間スケールは今とは違ってくるだろうという主張で、著者さん曰く、大陸レベルのスケールで成立する地域帝国と今の国民国家よりも小さなスケールで成立する地域社会の二層からなるのが良かろうということだ。その二層が本当に良いのかどうかはもうちょっとちゃんと検討しなきゃいけないと思うのだけど、ともかく、最適な空間スケールを考える際に、できるだけ移動を少なくすることを考えるというのは我が意を得たりという気がした。時代は鎖国ですよ。残念ながら、100年の単位で見れば、人々が地球の上を自由に動き回ることが望まれる時代じゃなくなるのよね否応無しに。

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)