朝から雨。今日は一日閉じこめられることを覚悟して「図説 ポルトガルの歴史」を読んだ。こういうのは出かける前に読めよ、というのはまったくおっしゃる通りなのだが、出かけたからこそ興味が出てくるということもあるわけで、物を知るのに遅いことなんてどこにもないわけ。いや、なぜ興味を持ったかと言うと、ポルトガルは一時期リオデジャネイロを首都にしてたってことを、ジェロニモス修道院で展示していたポルトガルの年表を見て知ったからだな。ってか、それポルトガルにないやん。で、どうしてそんなことになったかと言うと、ナポレオンのせいだそうで、ポルトガルと言う国はその成り立ちからイギリスとの縁が深いと言うことがキー。イギリスはスペインと対立していて、スペインは一時ポルトガルを併合していたくらいなので、敵の敵は味方だわな。で、ナポレオンが大陸封鎖した時もポルトガルは言うこと聞かずにイギリスと交易してたらしく、怒ったナポレオンが進行してきたので、王室や官僚15000人が船でリスボンを脱出、ブラジルに逃げてったんだそうな。フランス軍のリスボン入城の何と前日だと言う。すげームチャクチャな話だなあ、と思っていたらこれには続きがあって、ナポレオンが破れたあと、王室はなんかリオが気に入ったらしくって、本国の要請にも関わらずなかなかポルトガルに戻らずに、そうしているうちに市民革命が起こっちゃって、それで慌てて帰国するものの、憲法制定されてたりする。どんだけムチャクチャやねん、という。いやこんな面白い話があるなんてちっとも知らなかったわけで、こりゃあにわかに興味も湧こうと言うもので、で、読んでみたわけ。レコンキスタから建国、大航海時代から何度かの興亡をへてサラザール独裁後の現在までをわかりやすく解説している本で、素人でもサクッと読める。図版もたくさんあって、中世とかのリスボン市街を描いた絵を見ると、こないだ歩いてたところとおんなじやんねー、と嬉しくなったり。つうわけで、詳しくなったので、また行きたい。
- 作者: 金七紀男
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/05/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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