海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

最後の一席

オープンキャンパスということで休日出勤。私の役目は懇談ブースに座って、高校生や保護者からの質問を受けること。とはいえ、ほとんどの応対は一緒に座っている学生がしてくれるので(質問内容も学生視点のものの方が多いので、これはこれで正しい)、こっちは賑やかしで座っているだけだから楽なのだけど、まあ貴重な時間を奪われるわな。で、懇談ブースの開く時間は10時から14時で、それを前半後半に分けて2人の教員で担当する。ところが今年はなぜか前半の担当は12時半までで、後半は1時間だけ座ってればいいことになっている。意味わからん。それ配分としておかしいんと違うん?で、前半担当だと40分のミニ講義をする役割も当てられて、毎年11時半ごろからブースを離脱して12時20分くらいまで喋る必要がある。ということで、前半に当たると拘束時間は長くなるものの、懇談を早めに切り上げられるので、意味もなく座ってニコニコ愛想ふりまいているのがすこぶる嫌いな私としては、例年前半を取っていたのだな。こういう仕事は早く終わらせれば午後が有効に使えるしさ。それが今年はミニ講義の開始がいつもより遅くて11時50分までブースにいなきゃならず、かつ12時40分まで拘束されることに。意味わからん。これが続くんなら来年から後半取ろうかしら。と、グジグジ後悔しながらブースでニコニコ。自己宣伝が極めて嫌いな私としては、推薦で受かったんだけど、まだ進学するか決めきれないので来た、という高校生に、他の選択肢など詳しく聞いてどうすべきかアドバイスしたりした。先方の希望によっては他所を勧めることやぶさかではない私だけど、今回については、それならウチに来ればいいんじゃないですか?という結論になった。で、ミニ講義。教室に入るとお客は4人。はあ効率悪いなあ虚しいなあという思いはグッとこらえて、生態系サービスの話をし始める、と、5分ほどで親子連れが部屋を出て行くので、残ったのは高校生2人。流石にこの状況で、10人ほどはいることを想定して準備して来たレクチャーを真面目にする気にはならず、残った2人を前に集めて雑談みたいな展開にする。で、高校生は「どんな事をしゃべるつもりだったんですか?」と聞くので、「いやー生き物って役に立つんだよ、ってことをね。きみ、何かそういう例知ってるかな?」というと「クモの糸を人工的に合成して、、、」とか言い出すので、「え?実は私クモの研究してるんだけど、それ知ってるの?」と問うと、知らないと言う。つまりまったくの偶然らしく、すごいなスパイバー知名度という話だ。すると、もう1人の高校生が「そう言えばこの大学にはクモの研究している人がいるってお母さんが言ってた」とか言い出すので、オレの知名度もあるじゃん、という話になる。これ、ちちんぷいぷい効果だなきっと。つうことで、クモの話を生態系サービスに絡めつつ30分ほど雑談して終わり。高校生がよく喋る人たちでやりやすかったし、高校生たちにしても、普通のミニ講義聞くよりずっと面白かったろうから、図らずもウィンウィンであったという。で、帰ってきて月一のオーガニックマーケットに行き、ヨメサンのポスティングにつきあい、駅に新幹線の切符を買いに行く。いやそれが偶然明日にも、蜘蛛学会御一行様で鶴岡のKOのキャンパスを訪ねて研究打ち合わせして、スパイバーの見学もさせてもらうことになってるのよ。関西からだと東京まで新幹線で出て、羽田から飛行機が一番速いのね。7時に出れば12時ごろ着くの。だけど問題は、授業の関係で明後日の昼までには帰ってこなくてはならないところ、天気予報では明日の夜から大荒れで、庄内地方暴風雪とのことなのよ。帰りの飛行機飛ばんかったらアウトだ。普通なら、そういう事情なら休講すりゃ良いんだけど、たまたま今回はそれやると、後処理が大変になることが予想されるので避けられるものなら避けたいと。で、可能性としては、18時半ごろに鉄道で新潟に逃げればその日のうちに東京までたどり着けるので安全ということがわかる。じゃあ後は決断するだけだけど、しかしそれに決めたら、夜の懇親会をブッチすることになって、何しに行ったかわからないことになるわね。かつ予約してるホテルもキャンセルすることになるのだけど、キャンセル料を研究費から出してもらえないリスクもある。で、帰りの飛行機が飛ばないことは確定しているわけではないので、安全策をとって実は飛行機飛びましたってことになる恐れもあるわけ。ので、とりあえず明日現地に着いてからA川さんの意見を聞いてから判断しようと思ったわけ。やっぱり地元情報が一番信頼できるからね。それまでは、あくまでも当初の予定で行くつもりで準備だ。で、何の話かというと、新幹線のチケットを買うのだ。最寄駅に着くと、みどりの窓口には2組並んでいて、うーん今回旅程が不安定だからその辺駅員さんに一応聞いてからどのチケット買うか決めようと思ってたところ、この2組を待つのも嫌だなあと思って自販機へ。行きの分はサクサク決まって、電源の関係で窓際をゲット。帰りはどうする?と聞かれて、往復買うのっってリスクだし、そもそも時間わからないから指定買えないし、行きは指定で帰りは自由ってどう買えば良いかわからないし、ということで途中中断。やっぱり窓口に並ぼう、と思い直す。で、1組終わっていたのでもう1組の後に並んでしばらく待つもやはりラチがあかない。と、ここで日和見精神が首をもたげて再び自販機に向かう私。今度はちゃんと往復を買うのだ、帰りの時間は一回は変えられるのだ、と、さくさくボタンを押し、さあ支払い、となったところで、うーんでも新潟周りにする可能性結構あるからそこで一回変更使っちゃうじゃん、片道だけの方がいいんじゃね?と思い始める優柔不断。二度目の購入中断とあいなる。再度窓口に並ぶもすぐに我慢できなくなって、今度は片道だけ買うねん、と、強く心に決めて三度目の自販機。そしたらさー、この迷ってる間に窓際の席がなくなってたんだよー。優柔不断なオレのバカバカバカバカ。