海の底には何がある

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新編 ワインという物語

大岡センセの「新編 ワインという物語」を読んだ。いつもありがとうございます。本書は、天下にとどろくグルメかつ呑ん兵衛であるところの大岡センセが、聖書からドン・キホーテまで、ヨーロッパの古典を、当時の人のワインとのつきあい方、という観点から切って行く本。章間にゆかりのワインのテイスティングのコラムつき。2000年に新書として出版されていたものの加筆新刊である。ということで、中に挿入されている筆者写真が若い!とビックリするのだが、そりゃそうだ私と前の職場で御一緒するより前だものなこの写真。で、本の中身であるが、ワインと人との関わりということなので、当時の人々の暮し方から社会のありようとかについての解説が多くて、そうなると文学というよりむしろ歴史の話みたいに見えるところもあって、へー、ほう、なるほど、ワインから歴史を語るとこうなるのかあ、みたいな驚きがあった。イギリスとボルドーの関係とか百年戦争との関わりとか、無味乾燥な教科書読むのとはまったく違っていて、面白いったらない。歴史も人の営みなんだなあ、と思って、そうか、だとしたらこの本は歴史に対する文学的アプローチでもあったりするんだな、と思ったり。あと、ギリシアではワインを海水で割っていたという話にビックリしたり。とにかく、いろいろ面白いネタ満載で一気に読めた。つうことで、またどこかに美味しいワイン飲みに連れてってください>大岡センセ

 

新編 ワインという物語 聖書、神話、文学をワインでよむ

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