海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

刷り込み

最近は大学の先生も外部資金の導入を奨励されるわけで、私もちょくちょく申請書を作る。で、たまに研究費を獲得する事が自己目的化しているんじゃないかという思いにとらわれる事がある、と友人に話したら、「研究費獲得の努力をするのは研究を職にするものとして当然の事だ」といったような事を言われた。


そういえば、私は研究を職にしていると言う事を心の底から納得していない節があって、なんていうか研究って言うのは自分の好きでやっている事で、幸いにも今はそれでお給料をもらえているが、それはあくまで付属的なことのように思っているような気がする。だから申請書の作文作りをしている自分に違和感を覚えるのだろう。


で、どうして友人と私の意見が異なるのかしらんと思ったが、私は学位を取った後長い事自腹を切って研究しており、研究費を取れるようになったのは最近になってからなのだが、その友人は学位を取る前に就職して早いうちから研究費をもらっていたのであった。学位を取る時期ってのは研究者としてのアイデンティティが確立する頃で、そのときの自分の状態を研究者のデフォルト像として獲得しているのではないかと思った次第。