海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

最後の一匹

5月の終わりに長崎から採ってきたゴミグモ達。ほとんどは造網行動のデータを取り終わって長崎に送り返したわけだけど、5個体だけ機嫌が悪くていつまでも網を張ってくれなくて返し損ねていた。で、フィンランドに行っている間にそのうち三個体が死んでしまい、帰ってきてからももう一個体死んだので残り一個体。この個体は、かれこれこの二ヶ月間で、わずかハナアブ三個体、おそらく20mg弱しか餌を食べていないわけで、「もう網を張る気力もなさそうだし、このままゆっくり餓死しちゃうのか。済まない事したなあ」と思っていたら、昨日突然網を張った。

とはいえ、その網もなんかしょぼしょぼで、うまく光を当ててやらないとよく見えないくらい細い横糸が10本くらいしかない。こんなのじゃ野外じゃ餌が網にぶつかってもすぐに網が壊れて逃げられてしまうよなあ、と思いながら、でも最後のチャンスなので、自らベイトとなって蚊を集め網にかけてみる。案の定粘着力も弱くって、そもそもなかなか糸にくっつかないし、くっついてもすぐに飛んで逃げられる。しかたがないので、翅を片方ちぎって網にかけるとやっと食べてくれた昨日今日。この調子で餌をたくさん食べて元気になってデータになってくれれば良いのだけど。一応実験結果としては、予想通りになってるんだけど、データは多めに越した事は無い。

どうでもいいけど、ここのところ真面目に雑用をこなしていた甲斐があって、来週の雑用の会を休んでよいことになった。やっほー。