海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

温泉小魔王本懐を遂げる

というわけで、今日はまずは長湯温泉に。町営の御前湯。長湯は炭酸が入っていてシュワシュワということを聞いたことがあって、そりゃいったいどんな感じだろう?と、長崎時代から入る機会を狙っていたのだけど、結局チャンスがないまま東京に来てしまったことがずっと心残りだったのである。で、今日の目的地とは方向が違って、行程に無駄が出ることを覚悟の上赴いたわけだ。ところが入ってみてもちっとも気泡がついてこない。?と思っていると、脱衣場に「炭酸入りの温泉には二種類あって、気泡がつくのは炭酸泉。当温泉は炭酸水素泉で、気泡はつかないのだけれど、効能その他にはなんら問題ありません」という意の記述があった。がーん!じゃあ、私が4年間ずっと抱えていた思いは何だったのじゃ!失意の私に「これはがっかり温泉ね」と追い討ちをかけるヨメサン。しょぼんとして車に乗り込み少し走ると「ラムネ温泉」なる看板が見えてきた。温泉につかる人の周りに泡のある絵がついている。ハテ?あれは何?ひょっとして我々は入るところを間違えた?!

ということでラムネ温泉に入りなおしたら、これがシュワシュワだった。炭酸が抜けないということは高温ではないわけで、湯温は32度。しかしあっという間に大小の泡に包まれて肌がぴりぴりしてきて、「これが炭酸の血管拡張効果」と聞くと「まさしくまさしく」という気になる。時間をロスしているので10分ほどしかつからなかったのだけど、次の機会は間違えないようにして、もっとゆっくり楽しむべしである。

いやしかし、折角ここまで来ているのだからちゃんと下調べを十分にしておくべきだったのである。そうしていれば、こんなミスは避けられたはず。我ながらなぜこんなうかつな事をと、自省してみたわけだけれど、その結果、私はどうも自分のことを、九州の事を良く知っている人間とみなしているらしく、その自意識が下調べを妨げているらしいということがわかった。げに厄介なものは小人のプライドである。

それはともかく、シュワシュワに満足したので車を西に向け長者原でお昼。で、筋湯温泉である。日本一の高さの打たせ湯で、ここの所ずっと調子の良くない腰を温める。本当は寒の地獄も行きたかったのだけど、ヨメサンに抵抗されたので今回はスルー。池山水源を経由して、今日の宿泊地玉名温泉尚玄山荘へ。ここは単純アルカリ泉で、阿蘇くじゅうの個性極まる温泉群からすると、刺激にかける部分があるけれども、ちゃんと源泉かけ流し。しっかり温まる湯であった。露天風呂に入っていると、ヤモリの水死体が浮いていたり、アブラゼミが飛び込んできたりしたのもおかし。晩御飯も美味し。