海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

セールス

研究室で仕事をしていると、ときどき聞いた事も無い会社から電話がかかってくることがある。そういう電話は、学術書の売り込みだったり、調査器具の売り込みだったりすることがあるので、受けることにしている。


で、昨日も電話がかかってきた。向こうは男の声。最初に「今、お時間ありますか?」と来る。こちらは「なんだろう?また何か新刊でも出たのかな?」と思い、「はいありますよ」。


「最近は年金財政も破綻と言われていまして、先生方も将来の収入口をどうやって確保するべきかお悩みのことと思います。私どもは、そんな先生方にとっておきの情報をお伝えしている会社です」
「はあ(あ痛、しまったぞ)」
「実は、マンションに資金を投じてもらって家賃収入を配当に充てるというやり方がありまして」
「あー、あー、そういう内容のお電話でしたら、今は仕事中ですので。。」


すると、向こうは「さっき時間があるかどうか確認したでしょ!」と逆ギレ。ちょっと面食らったが、「いやあーた、さっきは何の用事か分からなかったから、そうは言ったがその手のお話なら私も他にすることがあるので」と言うと「だから時間があるかどうか確認したんですよ!」


「いや、だから僕はその手のお金のことにはあんまり興味が無いので。」
「興味が無いじゃないでしょ!これから年金ももらえなくなるし、どうするつもりなんですか!!」
「いや、どうするってそうなったらそうなったときのことで」
「それじゃ困るからこうして電話しているんじゃないですか!!」
「あのー、それって余計なお世話だと思うんですけど、、」
「余計なお世話じゃないんですよ!困るんですよ!!知ってるんですか?!!他の先生方も何もお知りにならないからこうして情報を」
「いや、マンション投資のことはよく知らないですけど。とりあえず、今は仕事中なのでお引き取りを」
「あなた独身ですか?将来のことちゃんと考えてるんですか?」
「(ムカ)あのねえ、そういうのも全く余計なお世話だと思いますよ」
「何言ってるんですか。折角こうして電話しているのに。わかりました。もういいです。もっと世の中のこと勉強してください!お願いしますよ!!」
ガチャン


とりあえず、あまりの稚拙な売り込みにあきれ果てたが、ふと気がついた。「なんで、仕事中だからお引き取りを、っていう格好の撤退理由を与えているのに飛びつかないんだ?」


多少なりとも営業をやっていれば、無理な売り込みはしないもの。こいつは相手にしてくれないと思ったらすぐに撤退するのは無駄を省くため重要である。しかし、今日の相手はそうではなかった。ということは、「仕事中だから、お引き取りを」と言われることを予想していなかったということではないか?どうも、今日の相手は大学の先生をターゲットにして売り込みを続けているらしいが、ということは大学の先生の中には、仕事中でもこんな(仕事とは全く関係ない)利殖のための電話をしている人がたくさんいるってことなのか?


最近の大学人への風当たりの強さももっともであることだ。