海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

またもや長崎

そんなわけで、また長崎。もうなんかタガが外れて何度でも行く。いや、ちゃんとデータを取りに行くのだよ。で、今回も調査の成否は天気に依存して、さらに夏休み中とはいえ週末には学会があるから、天候不順だからといって滞在を延ばす事も難しいので、行く前からドキドキ。条件さえ整ってくれていれば、作業自体はうまくいけば数十分、かかったとしても数時間で終わる目論見なのだけどね。

ところが前日天気予報を見ると、今日の長崎は高気圧の周縁部で大気が不安定という予報。で、確かに佐賀辺りまでは薄雲はあってもずっと陸地が見えていたのに、最終着陸態勢に入って橘湾の上を旋回する時には厚い雲の中。飛行機は揺れるし勘弁してください。

で、着陸すると青空。ハテと周りを見渡すと大村湾の上空だけぽっかり空が見えるが、八方の山の上には雲。いやだなあと思いつつ空港バスで長崎駅前まで着くと、市内はまずまずの天気。東側には雲が出ているものの稲佐山上空は文句の着けようのない青空。善は急げということなり、とフィールドまで上がって11時過ぎ。ターゲットであるところのギンナガゴミグモを昔調べていた場所へ。ところが、そのあたり樹木が枝打ちされて葉っぱの層が薄くなり、以前は薄暗くちょっと湿っていたのが、日が差して乾燥してしまっている。うわー、こんな環境はギンナガはあまりお好きじゃないはずだけど、、と思ったら案の定一個体もいない。

でもまあ、他の種はいるわけで、ついついそいつらのデータを採ったりするうちに一時間ほどを浪費し、いやもう去る者日々に疎しですっかり忘れていたが長崎の夏は暑いのである。東京のなまくらな夏にすっかり慣れてしまった私、風邪気味で体調万全でなく、朝5時起きで寝も足りていないということで、すっかりへばってしまう。鼻水と汗を一緒にかくのってあまり楽しくない。

そんなところにS宮さんが登場。水気を補給して気を取り直し、もう一ケ所の候補地に行ってみると、ここは昔のままの環境で、そこそこの個体数が見られてホッとする。1000キロを旅してきてボウズじゃあ困るものね。で、一通り調査を終えたら既に2時。数十分で調査が終わるって言ったの誰やねん。

必要な事は済んだので、これで帰る事も可能だったのだけど、天気が思わしくなかった時の事を考えて翌日を予備日にして宿を取っていたのであるな。なので、時間はある。まずは遅いお昼ご飯。既にもう一リットル以上の水分を取っているのに、まだまだ干物状態なので、ドリンクバーのあるジョイフルへ行き、いろんなもの三杯飲んでやっと人に戻る。さらに時間があるので、S宮さんが授業で使っている外海の棚田を見せてもらいに行く。ここまで来ると谷を昇る風が涼しく心地よい。途中東シナ海を久し振りに見て、ああ綺麗だなあと懐かしく思う。

そして夕方からは、再び昔の教え子たちと飲み会。今やすっかり大人であるところの彼女たちは、優しくもこのオッサンを野放しにしておいてくれるので、それにかまけるのである。今回のテーマは「死んだらそれまでよ」。ということで、再びひたすら笑った。みんなおおきにね。