海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

クモ学会発表初日

学会は今日から研究発表。なぜか一番手の私。よくよく考えれば最近発表はポスターばっかりで、純粋な学会発表をオーラルでするのは4年ぶり?例によっていい加減な話でドキドキしたけど、そこそこ受けていたので一安心。午前中は他に、外部寄生虫の造網行動操作とか草原進出による大型化(evolutionary cascadeと言う言葉が頭に浮かんだ)とか面白かった。

しかしどうでもいいけど、日頃晩ご飯のおかずを買ったり、子供を屋上で遊ばせたりしている駅ビルの中を、学会モードで頭フル回転させている状態で歩くのは、まったくもって妙な気持ちになる事だ。

クモと言うと、アラクノフォビアと言う言葉があるくらいで、嫌われる生き物の代表みたいにされているところがあるわけで、この学会ではちょくちょく、クモ嫌いの心理を扱う発表がある。で、今回はアンケートを使った虫嫌いとクモ嫌いの比較と言う話。話を聞く前は「どっちもおんなじなんちゃうかなー」と思っていたけど、そうじゃなかった。虫嫌いの大人でも子供の頃は虫好きである事が多いようだけど、クモ嫌いは子供の頃からクモ嫌いだそうな。えー?なんでやねん?で、多分クモではその面白さを語る人が身近にいなかったからじゃないか?という話。えーっと、だから対策としてはクモ伝道師を各小学校に配置してですねえ。。。いや、実際のところ子供を自然観察に導ける人を各学校に配置する事は、スクールカウンセラーなんかより、ずっと世の中のためになると思うんですが、どうですか?マクロ生物系の学会が団結してその実現のための運動に取り組むんですよ。若い人の就職先の開拓にもなるし

それはともかく、発表では虫好きが虫嫌いになったのはいつですか?というアンケートの結果もあった。やっぱり中学生が転向時期のピークらしい。これは絶対「モテ」のせいですよ。転向した人と、大人になっても虫好きのままでいる人の間の異性関係に対する情熱の強さを比べてくださいよー、と懇親会で演者に熱く訴える。いるでしょ、中学生でみんな「つきあう」だの何だのギャーギャー言ってる中でおっとりぼんやり取り残されてるオクテな子が。ああいう子は虫嫌いになりにくいんじゃないかと、そういう仮説。