海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

風の匂い

今日は最初から気が乗らなかった。サガオニグモの交換をしようと思っていたのだけど、朝起きてみると、なんとなく今日はあまり造網していない気がする(私は網を手がかりにしてクモを採るので、造網してなければ、手も足も出ない)。理屈はよくわからないが、雨上がりの空の、気温は低くないけどひんやり湿った感じと、強く吹き始めた風が、私をして「今日はボウズだ」という、ほとんど確信めいた気持ちにさせる。

本当ならこんな直感には逆らわない方が良い。それに強い風だ。何か飛んでこないとも限らない。でも、代わりに明日や明後日採りに行けるかと言うとそれも無理だ。シーズンも終わりに近づき悠長にはしていられない。ということで、気が乗らないままフィールドに出てみた。車が多くて、いつも40分で行けるところを50分もかかって。するとやっぱり、誰も造網していない。それでも、葉っぱの間に糸を渡してぶら下がっていた個体をいくつか見つけることができたのだけど、半分オスだったりして、二時間歩き回って、二個体確保しただけ。そうしているうちに、バキッと音がして、少し前方で腕の太さほどもあろうかと思われる大きな枝が風で折れて落ちてきた。ここでついに気持ちが切れ、遅い昼食にラーメン食べて帰ってくる。帰りも道が混んでいた。