海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

今、そこにある捏造

納豆ダイエット実験ねつ造…手口悪質、番組打ち切りも


 「ダイエット効果がある」として納豆を取り上げ、全国の小売店での品薄騒動を引き起こしたフジテレビ系のテレビ番組「発掘!あるある大事典2」を制作した関西テレビは20日、記者会見を開き、実験が「捏造(ねつぞう)」だったことなどを明らかにし、千草宗一郎社長が陳謝した。

 制作の手口も悪質で、テレビの信頼を損なったことから、番組打ち切りも含めた厳しい対応の検討を始めた。

 同局によると、実験の捏造が発覚したのは、7日放送の「食べてヤセる!!! 食材Xの新事実」。アメリカのダイエット最新情報を基に、男女8人を対象に様々な形で納豆を食べてもらい、ダイエットの効果を検証する内容だった。1日2パックの納豆を朝晩に分けて食べ続け、2週間後に数キロやせたとする事例を紹介した。

 しかし実際は〈1〉アメリカのダイエット研究で、やせたとする3枚の比較写真は被験者と無関係〈2〉アメリカの研究者がダイエット効果を話したとする発言はなかった〈3〉実験した8人のコレステロール値、中性脂肪値、血糖値の測定はしていない〈4〉納豆の食べ方を変えて測定したとする実験結果は架空――など、取材や実験結果の大半は捏造だった。

 この番組については、12日に、週刊誌から放送内容は事実と異なると指摘があり、制作を委託した会社の日本テレワークなどに聞き取り調査をしたことから「捏造実験」が判明した。

 同局は「アメリカでの取材が難航し、制作会社の人間が追い詰められていたのが一因」と説明。実験をでっち上げた点については、「調査委員会を設置し、全容を明らかにした上で再発防止策を練る」としている。

私としては、世の納豆愛好家の勢いが削がれる事になるであろうこのニュースは大歓迎であるのだが、、冗談はさておき、いくつかの制作チームが平行して番組を作っているとはいえ、毎週毎週一定の成果を出すことが要求される状況での捏造と言うと、年末に読んだ「論文捏造」とか正月に読んだ「背信の科学者たち」に書かれている状況が思い起こされる。どの分野でも人は同じような行動をすると言う事か。

まあとにかく、この番組を見て納豆を買いに走り「だまされた!」と怒っている人たちには、これを契機として、地上波のテレビ番組を鵜呑みにする習慣、いやもっと根本的には視聴する習慣を見直す事をお勧めしたい。

論文捏造 (中公新書ラクレ)

論文捏造 (中公新書ラクレ)

背信の科学者たち―論文捏造、データ改ざんはなぜ繰り返されるのか (ブルーバックス)

背信の科学者たち―論文捏造、データ改ざんはなぜ繰り返されるのか (ブルーバックス)