海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

糸切り職人トッド

クモの網の横糸密度は網の粘着性に関係していて、密度が高ければ餌を長い間保持できると言われてきたのだけど、そのことを実験で確かめた論文が年末に出た。ということで取り寄せて読んでみた。そしたら、網を左右にわけて、片側だけ横糸を一本おきに切断して密度を半分にしてから、両方に餌をかけてやって保持時間を比較する、というものだった。いつも言うけど、私はこういう研究をこよなく愛するものであって、今回も幸せな気分に浸れたのである。

いや、簡単に横糸密度を半分にするって言うけれども、実際にはおそらく一つの網に対して数百ヶ所くらい糸を切断しているだろう。で、そういう作業をチマチマやっているところを想像するのは、このギスギスした業界で一服の清涼剤になると思いませんか?