とうとうこの日がやってきました。動物行動の映像データベースの登録映像が1000件の大台に達したのです。記念すべき1000件目は、ムツトゲイセキグモの捕食行動と貯食行動（可視光バージョン）＜中編＞。いわゆるナゲナワグモの捕食行動が自然条件下で撮影されるのは極めて貴重で、一連の興味深い映像の一編が1000件目です。感無量であります。
この映像に映っているクモは、網を張らずに、粘着物質の玉をつけた糸を一本だけつるしていて、餌のガが近づいてくると、その糸をグルングルン振り回して捕まえます。で、化学擬態と言って、ガのフェロモンに似た物質を放出してガを呼び寄せると言われているのですが、この映像を見ると、クモの周りを複数のガが飛び回っていて、そうか、化学擬態はこんなに強力なのか、と言うことが一目瞭然で判ります。普通のクモの捕食シーンとは全く様相が異なりますね。
思えば、一番最初に私がアリの映像を登録したのが2001年の3月11日。それから8年かかっての1000件到達。直近100件の増加にかかったのが7ヶ月半なので、次にケタ替わりを目にすることができるのは、56年3ヶ月後。どうも私はその瞬間には立ち会えなさそう。。。
ともかく、以前は映像を集めるためのイベントやら広報活動やらを一生懸命しなくてはならなかったものだけれども、最近はこちらが何もしなくても次々と興味深く貴重な映像が寄せられるようになって、本当にありがたいのであります。これも投稿してくださる皆様のおかげと、本来なら私なんか頭を向けて寝られないところなのでありますが、そうするとどこを向いて布団を引けばよいかわからなくなるので、御容赦ください。
ということで、皆様によって支えられているデータベース。これからもどうぞよろしくのほどお願いいたします。
