海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

successive success

ウチの子達、しばらく前から合気道の道場に通っている。私としては、まだ小さな子供はお習い事などせずに、ただひたすらに体を使って遊ぶのが良いと思っているわけだけれども、ヨメサンがどうしてもやらせたいというので、まあ少しくらいならと受け入れているのだな。で、こないだの土曜日に、いわゆる昇級試験があって、兄弟揃って白帯卒業と相成った。お習い事嫌いの私と言えども、親バカ性が勝るのであって、今日はお祝いということにして回転寿司に出かけたわけだ。

で、たらふく食べて帰ってきたら、某王国から「I am pleased to inform you that your 逆立ち論文 has been accepted for publication in XXXXXXXXXXX X」とのメールが届いていた。ひゃっほう。ああ何て甘美なI am pleased toの響き。リジェクトクラブ会長の責務をしばし忘れる(なんと今回は1度もリジェクトされてない!!)。一応minor revisionはしなきゃならないけど、今回はたいしたことはない。

思えばこのネタに取り組み始めたのは10年前のこと。チューリッヒの学会で発表したギンメッキに興味を持ってくれた共同研究者が「網の形はどうなってる?」と聞いてきたのが発端で、「うんそういえば、こいつの網はちょっと変」ということで、日本に帰ってきてからちゃんと測ってみたら、とってもクリアーなデータがでてきてビックリ。こいつはイケる、と思って共同研究者にこの現象を説明する理論面を担当してもらって、こちらはその理論を補強する実証データを取るという分担で進めることに。で、3年後にはデータもほぼ取り終わり初稿もでき、後は理論パートが公表されるのを待つだけ、というところで様々なアクシデントに見舞われて6年間進行がストップしたのだった。で、やっと今年の一月に理論パートが出版されたので、即座に私のパートを投げて、今日ついに実を結んだと言う。ホントに長かった。

しかし、共同研究者とはチューリッヒで一度会っただけなのよね。10年も一緒にこの問題に取り組んできて、全く他人じゃない気がするけど、でも一度しか会った事がない。こういう関係ってこの業界ならではだなあ。