海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

開拓魂

「大学論」の事についてもう少し。この本の主要部分は、神戸芸術工科大学のまんが学科での話なのだけど、ここで感動的なまでに密度の濃い教育が行われているのは、もちろん著者の注ぎ込む情熱のなせる技なのだろうけど、もう一つ、その主たる相手が学科の一期生だと言うことにもあるような気がする。私自身は10年の教員生活で、新設学部・コースの一期生とのつきあいを二度体験しているのだけど、どちらの場合も大変充実していた記憶がある。これって真っ白なところにいきなり飛び込んでくる学生はどこか普通と違ったところがあるからなのか、それともこちら側が試行錯誤状態を続けなくちゃならないのが実は楽しいのか、はたまた長子の子育てと同じで単に教員の興味を独占できる時期があるのが大事なのか。