海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

汚名返上

今日明日と長崎。例によってクモを採るのだ。ただ、今年は採集対象をいつものゴミグモにするか、それとも別のにするか決めきれないままの出発となった。最初は別のにするつもりだったのだけど、先週東京でのゴミグモ採りに失敗したからね。

ところが天気予報では両日とも雨。まあ雨でも採集できるけど、ともかく今年の私の降られぶりからすると、ずぶぬれでの採集を覚悟してのお出かけ。で、行きの機内ではいつのまにか新聞のサービスがなくなっていたので、iPadで遊んでいたらスチュワーデスさんに話しかけられたりとかしながら福岡上空に差し掛かると雨は降っていない。しかし降下を始めると翼を激しく叩く雨粒である。地上についても強い雨。ムウウやっぱりダメかと思いつつバスで市内に向かい、中華街で皿うどん食べていると雨が止むじゃないか。ホテルについて明日の天気予報を見ても曇りになっている。晴男復活の兆しといえよう。ということで、今日はもうやめようかと思っていた稲佐山に登る。

例によって本採集は帰る日の明日で、今日は明日の採集を効率よく行うための準備で、どの場所に何個体くらいいるかを調べる。かつ今回はここで最終的にどのクモをとるかを決めるという。

で、探し始めると、いつもゴミグモを採集している山腹駐車場から頂上に向かう道が、しばらく前に営業停止したゴンドラの支柱撤去のため立ち入り禁止になっている!!さらにもう一カ所のツツジの植え込みも切り開かれてきれいなスロープに変わっている!!というわけで、ゴミグモの採集は無理ということが早々にわかって、しょんぼり。ああ、私のあの論文やあの論文になったデータをとったフィールドが少しずつ失われていくよう。

麓に下りてくるともう夕方。ここで例によってS宮先生とがちゃぴんと合流して、公会堂裏手の串の家で晩御飯。この店はまだ長崎に住んで間もなかった頃、予約してでかけて行ったのに、予約が通ってなくて席がなく30分ほども待たされたという、私の長崎のサービス業に対する固定観念の形成に大きな寄与をしたお店だ。でも今回はサービスに齟齬もなく、相変わらずおいしかった。で、がちゃぴんからは長崎時代最後の学生だった連中が次々と結婚して子供を産んでいるという話を聞く。良い話だ。