海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

横棒一本の違い

朝7時半にタクシーで稲佐山に。バスはあるのだけど、観光路線なのでこの時間まだ動いておらずやむなくタクシー。この費用を研究費から出すためには一枚余分な書類が必要になるけど止むを得ない。で、当然こんな時間に山の、しかも中腹まで連れていけるという客は珍しいわけで、事情を探ろうとする運転手さんと話が盛り上がって楽しい道中だった。どうでもいいけど、長崎のタクシーの運転手さんとはよく話になるのだけど、昔東京に住んでいたという人がとても多いのね。

さて、稲佐山は雲の中だった。東シナ海からくる風が直接ぶつかるので稲佐山は標高300メートル強しかなくてもすぐに雲にまかれて、その流れる様子も面白い。植物もミチャって生えててそれもしっとり感を醸し出し、クモもいろんな種類がたくさんいて、稲佐山は世界で一番好きな場所の一つで、ここで生き物を見ていられるのが幸せだよなあと思う。東京にはこんな場所がなくって辛いんだよなあ。

3時間ほど採集してもう動いているバスで山を下り、空港に向かう前に腹ごしらえだ。長崎にきて魚を食わないわけにはいかないけれども、馴染みの魚和は昨日の日曜は休みだったので、今日のお昼に訪ねようと思っていた。だけど魚和の昼営業は12時から。13時35分発の飛行機に乗るには新地を12時24分に出なくてはならず、これは無理。泣く泣く諦めて(同じ行動を毎年繰り返すのが好きな私としては腹ふくるる思い。そういえば今回はユナイテッドシネマの映画も見れなかった)、ネットで良い寿司屋を探す。すると県庁裏に魚たつという店が最近できたらしく、お昼には15貫であら汁がついてたったの735円というのが十食限定であるという。いくら長崎とはいえこれは安すぎる。これは話題造りと知名度アップのために出血覚悟で提供しているに違いなく、客の側からすると是非ありつきたいところだ。で、ネットによると、開店前には行列ができるとのことで、でもまあのんきな長崎のことだしと思って11時半の開店直前に行ってみたら、予想よりも長い列。やばい!と思って人の数を数えると、私が9番目でこれなら大丈夫。結局開店までに15人ほど並んで、行列の前から10番までが全員15貫の寿司を選んだという。味もよし。魚和ほどではないけど、この値段なら問題なし。東京で回転ずしに何千円も払っている私は一体何なんだろう、と深い疑問にとらわれながら帰ってきた。

今年は夏にもう一回行くかも。