海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

君の名は

二日目。今日もよい天気である。で、ゴミグモが求愛しているのを2ペアも見る。14年間の稲佐山通いの中でこれまで一度しか見た経験がないことからすると、こちらにサーチイメージがついてきたものと思われる。と言うことでさくさくと調査を進めて13時過ぎには当初の目的をクリア。お昼ご飯を食べて、S宮さんがイマイチ上手く行かないと言うギンメッキの交尾を指南すべく彼の研究室に。この春S宮さんは、海のそばのキャンパスから山の上のキャンパスに研究室の場所が変わって、考えてみれば私の前の前の勤務校であるところのこの大学には異動してから何回も来ているけど、山のキャンパスに来るのは住んでた頃以来であって、よくもまあこんなところに通っていたものだと胃の底に重たいものを思い出す。私は在籍中に山のキャンパスから海のキャンパスに引っ越したのね。ともかく、久しぶりの方ともばったり会ったりしてから研究室に。いやー、ギンメッキなんてオスをメスの網に入れてやったらすぐに合体よー、とか嘯いていたのだけれど、S宮さんは衣装ケースの中でメスを飼っていて、その天井に枠糸がついているので、フタが開けられず、オスを自由に導入できない事が判明。なんとか入れてみてもケースの中に糸が大量に張り巡らされていてオスの行動がスムーズに行かないことが判明。メスが狭いスペース内で網を張るためにウロウロ歩き回るその後が残って天井付近とか糸だらけになってるんだな。で、メスを見つけたオスは網の上を歩き回ってその構造を把握し、見つけたスペースに糸を渡してその上で交尾するわけだけど、歩き回るうちに網とは関係ない糸に乗っちゃって、そのまま斜交いの方に行ってしまって迷子になったりするわけよ。あと、長旅の疲れか網の上に乗せても反応しない個体がいたり。というわけで、思ったよりも時間がかかったけれども、何個体かトライするうちその気になって上手く立ち回ったオスが現れ、そうなると後は早いもので、私が見ていた通りのシークエンスを経て合体をお見せできたと言う。よかった来た甲斐がありましたよ。しかし、このメスも私が4月に送った個体で、このペアははるばる700km移動して、ここでやっと相まみえたわけで、どうです感動しませんかそうですか。ということで、色々達成感を得て、今後の計画を少し相談してからS宮さんと別れ、路面電車に乗って北へ。I上さんのお宅にお邪魔して晩ご飯をご一緒させてもらうという。旨い魚を振る舞ってもらえた。ありがとうございました。良い魚屋さんを見つけられたと言う話で、あー私らが長崎にいた時はそういう食生活じゃなかったよなー、山の上で買い物不便だったからなー、という話をする。あとは、外から入ってきたら長崎って色々ビックリすることあるよねーと言う話で盛り上がる。で、今回はおとなしく電車のある時間に帰ってきたと言う。