海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

お調子者のブルース

2月に町の小学生将棋大会で準優勝したのに調子づいて、というかその時の主催者側であるところの町の将棋連盟支部長さんにそそのかされて、上の子がその時強かったお友達と三人でチームを組んで小学校団体戦というのに出た。上位2チームが大阪府の代表になれるそうで、過去の団体戦の様子とかみると、出場校はそれほど多くないとの事。でも、さすがにそういうのに出てくる子供らにはちゃんと定跡とか知ってる子がたくさんいて、遊びでしか将棋をしてないウチの子らにはおそらく太刀打ちできなかろうと思うものの、でも出場校が少なければ何かひょんな事が起こらないとも限らないという淡い期待もあって。で、会場は十三は淀川区民センター。久しぶりに駅に降り立ってヨメサンに高校時代の話とかしていると、いろいろ記憶が蘇ってきて、なんか胸が苦しくなってくる(いや、10代後半の時期ってのは鬱屈としているもんだけど、高校では周りはみんな楽しそうにしているようにこちらからは見えて、なんかずっと座りの悪い思いをしていたのよ)。で、去る者日々に疎しで道を間違えたりしながら会場へ。19校も出てるぞオイ話が違う。周りの子がみんな賢そうに見えてきて、他人事ながら逃げ帰りたくなる気持ち。

で、結果的には、やっぱり地頭だけではちゃんと勉強している人には勝てないわけで、4回対戦するうち最後の1回を不戦勝にさせられちゃって、それを除くと1勝2敗。最初の一戦は、前半押し込まれていたものの、相手が飛車を切ってもこちらに成り込んでこようとするところを、こちらも角を犠牲にして防ぐと言う、大局を見据えて大駒でも冷静に切り捨てる将棋幼年期が終わった事を示す手を打って形勢を一気に逆転、そのまま寄せ切ったのであるよ。横で見る父親的にはちょっと感動。で、お友達も一人は負けたけどもう一人が勝って、チームは1勝。これは幸先がいいぞ、と思ったのは浅知恵で、二戦目以降はそれまでの戦績を見て対局相手を決めるようで、最初に勝ったウチのチームは強い組に入れられて、二戦目は最終的な優勝校、三戦目は準優勝校と当たってしまい、良いところなく全滅。田舎町のお山の大将三人組、都会に出てきて伸びた鼻っ柱をこっぴどくへし折られるの図。まあでも上の子は秘かに悔しかったみたいだから、良い経験だったのでしょう。お友達二人は将棋がキライになるんじゃないかと言う盛り下がり振りで、親御さんのフォローが必要かと言うレベル。で、せめて4戦目くらいは勝って気持ちよく帰りたいよね、と大人たちが喋っていたところに、最後不戦勝という名の放置プレイを受けてがっくし。私はその段階でクモの世話があるので、皆と別れて京都へ。久しぶりの十三をもちょっとウロウロしたかったんだけど。

で、研究室。日曜だから構内のいろんな門が閉まっていて、ハナアブ採りに行くのに遠回りで仕方がない。なので、いつもヒョイっと柵を乗り越えるのだけれども、今日は足をかけたところで、遠くの方から「せんせーい」と呼ばれてビクン。しまったついに見つかったか!そしたら「先生のもってる鍵で、そこの門も開きますよー」だって。いつもハナアブ採ってるところは日曜は完全に閉鎖されていて、入るためにそこの鍵を借りているのだけど、同じ鍵で他のところも開けられるらしい。おおこれでドキドキしながら柵を乗り越える必要もないわけだ。この支配からの卒業。

夕方の帰り道、本屋によって石田流の定跡本を買う。まず私が勉強しないと、子もうまくなるまいて。