海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

チャンシー・ ガーデナー

むー、今日で無罪放免を期待していたのに、一週間伸びてしまった。

「ミクロの森 1?の原生林が語る生命・進化・地球」を読んだ。1平方メートルの森に張り付いて観察した一年間のノンフィクション、という触れ込みだったので、詳細を極める観察記録が展開されると予想していたらば、観察した事はお話のきっかけで、内容的にはいろんな生物的現象についての最新知見の紹介、というのがこの書の本質であった。つまり、内容的にはミクロの森である必要は必ずしもない、という。だけれども、こういう形式をとる事は、雑多な知識を一つの物語につなぎ合わせる働きを持つのであって、一冊読み終わった時には、ホーリズム的快感に身を委ねる事ができる。ところで、最後の一つ前の章、12/26の章は観察を生業とする私にとって我が意を得たりという事が書かれている。著者はここで、科学的手法、仮説、研究計画や、学生に答えを与えるための授業計画から離れ、ただ観察する事を試みることで、科学の奥深さと限界を知ったと書いている。なるほど私も、この点心に留め置きたいと思う。

ミクロの森: 1m2の原生林が語る生命・進化・地球

ミクロの森: 1m2の原生林が語る生命・進化・地球