海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

足下

式地獄ですっかり傷んだ私の精神である。終わった翌日の今日はゆっくり休みたいのだが、また会議入れられちゃって、しかもオンラインじゃないから大学に行かなきゃならない。もうやだほんとやめてほしい。しかし行きたくない。ので、会議が夕方開かれるのを良いことに、午後遅めに出かけることにして、ちょっと思いついたことについて昔の野帳からデータ起し。ずいぶん前に書いたものなので、判読に苦労するものの、なんとか読み解くことができた。と、なんか某マスコミからメールがやって来る。よく見ると、大学事務に届いていたのにそこで5日も塩漬けにされていたらしい。ちょっとそれ先方に大迷惑じゃないの?大丈夫なの?ということで慌ててメールの返信をする。で、夕方の会議が広報関係のもので、次年度はこんな風にやっていきます、っていう話だったんだけど、浮ついた宣伝広告よりも、まずは応対をきっちりすることが大事なのでは?と思った。

eyes on me

式地獄も今日で終り、というか今日が本番。卒業式だ。簡略化して挙行するわけで、まあそれは理解できる。けど、またオレは略礼服を装備しなきゃならないわけよ。で、10時からなので9時半頃から、そろそろ着替えなきゃなあ、と思っていると卒業生が現れ、写真を撮りたい、という。そりゃそうだ。卒業式後のパーティーは当然やらないので、教員と話すのはこのタイミングになるわな。よそだと卒業生が示し合わせて集まって教員も交えてオメデトーみたいなことをするところもあるみたいだが、そういう団結心からもっとも遠くにいるのが私で、私のところの卒業生もそんな団結心が育たないわけで、話したい人が個々に部屋にやって来るという寸法だ。私はそれで良いと思う。みんながみんな教員と別れを惜しみたいわけでもあるまい。つうことで、予定より早く着替えて写真を撮って、それから式。簡略化で45分で終るという話だったのに、一時間もかかったじゃんか。ひたすら忍耐である。で、終って、午後もあるのですよ。会場に入りきれないので学部をわけて午前と午後で二回式をやるのだな。つうことで、配給されたお弁当を食べて、キビいなあと思っているとまた別の卒業生がやってくる。写真撮影。先生前にいましたね、と言われる。そりゃ学部長だからさあお役目で、と答えると、先生が1番つまらなそうに座ってましたよ、と突っ込まれる。え?どこでそう思うの?バレてるのヤバイじゃん、と聞くと、姿勢だとの答え。ずっとうつむいてはったから、だって。この指摘はその通りで、心を空にしているときに視線のやり場としては足先が適当だよねえ、と思うわけよ。遠いところをみようとするとある程度意識を保ってなきゃいけないと思いませんか?私はそうだ。つうことで、午後の会では心を完全に空にせずに遠くを見るよう心がけた。で、博士号の授与式にも出て終ったのは16時。あー、やっと終った。辛かった。これで4月の入学式まで略礼服着なくてすむぞ。

青空事務所

式地獄。日曜日はさすがに休みだ。式のある日は毎日6時半出発だが今日は少しゆっくりできる。が、午前中は薪狩りに行かなきゃならないので7時半起き。睡眠不足解消のためにはもうちょっと寝てたいんだけどなー。とまれ、朝の家事をやっつけて近所の山へ出かける。森林整備ボランティアさんが作った薪を格安で譲り受けるのだな。40束の細めの薪をゲット。で、そこで森の持ち主さんを紹介してもらい、切った丸太が大量にあるので、一部タダで持っていっていいよ、といってもらえる。うれひー。ただし、狩るのはまた後日。11時半頃帰ってきて、車を駅前の駐車場に入れてくる。ヨメサンの選挙が近いので、自宅の駐車場にタープをはって机とイスを並べるのだ。近所で手作り市が開かれて、ウチの前の人通りが見込めるので、こちらも店を出したらいろんな人に会えるんじゃないかと言う目論見だ。天気もいいし、開放的で楽しいしな。つうことで上の子にも手伝ってもらってタープを張ってヨメサンと座っていると、確かに大勢の人が通りかかって声かけていってくれるわけ。中には座って話し込む人もいたり。これはなかなかいいぞ。で、私は16時から某学会の委員会の会議だったので二階に上がってzoomを始めたのだが、なんか下から野太いおっさんの声が響いてきて、なんだろうと思っていたら、必ずしもソリがあっているわけではない他の議員が通りかかって座り込んでヨメサンと意見交換していたらしい。まあなんであれ、こうやって、いつも話す機会の無い人とでも話せることになるわけで、こういう場をうまく設定するのは大事だな、と思ったわけ。で、地元スーパーと道を挟んで位置する我が家のロケーションってそういう意味で最適なのね、と。

ドレスコード

式漬けの二日目は大学の100周年記念式典だそうで。つまり定例の式じゃなくて今年限りのもので、よりによってオレが学部長の時に100年にならなくたって、と不幸を嘆くわけだよ。で、さらに辛いのは、今日は略礼服で来い、と釘を刺されていること。略礼服ってなんですか?状態の私なので、事務に聞いてみる。黒のスーツに白いネクタイにしろとのことなので、それは結婚式にでるつもりで行けばいいんだな、と了解する。アーシカシイヤダイヤダ。ので、車に一式積んで研究室に運び込み。式の始まるギリギリまで着替えずにいて最小限の装着時間にすることに。で、式の間はとにかく忍耐。小一時間ほど心を空にする修業だと思うことにする。で、その後植樹があるらしくそれを見させられて、11時半頃午前中は終る。で、今日はこれで許してもらえなくて、午後もあるのですよ。とはいえ2時間強時間があるので、とりあえず着替えて一息。そうしていると、某先生が部屋に入ってきて見とがめられる。どうでもいいのだけど、今日は大勢の人から「スーツ姿は初めて見た」とか「誰かと思った」とか「結構にあってますね」言われて、そのまま「はあそうですか」とか答えてたんだけど、後から考えてみると、あれひょっとしてみんなイヤミ?まあだとしても私はそういうの気にならないタイプなので。で、午後。なんか去年の卒業生を集めて1年越しの卒業式典をやるのだそうで、1割の卒業生がやってくる。私は学部長だから壇上に座らされるのだが、これ本当は去年の学部長の仕事では?とかしょうもないことを思っちゃうのよ。それはともかくこういうのは珍しいらしく、マスコミも複数入っていて、NHKでニュースになってたらしい。見てみると、私は足の先だけ写っていた。式が終わって、なんか卒業生の講演会を聞かせられる。俳句の人でテレビに出ている人らしい。そういわれれば、最近車で通勤しているときにテレビをつけてることがあるんだけど、なんか芸能人が俳句作って論評される番組やってるなあということを思い出す。ひょっとしてあの人?と思うけど、確信が持てない(後で調べてそうらしいということがわかった)。ともかく話を聞いていると、それなりに面白かった。自分らしさがテーマの話で、「テレビに出るときは着物を来ているけど、あれは俳人というキャラを演じるために言われて来ているだけで、本当は着物なんて持ってないし」とかおっしゃる。確かに今日の服装は普通の洋服で普段着っぽいものを来ておられる。あー、そうそう、自分らしさって大事だよねー、オレもこの略礼服を今すぐにでも脱ぎ捨てたいよ、って思った。いやウソです。別に自分らしさなんて大事だとは思わんけど略礼服は脱ぎたい。

乗りきれる気がしない

私は式というものがとにかく苦手なのだけれど、オオなんてことでしょう。今日から4日のうち3日間は式漬けの日々。いやだあ。逃げたい。一週間ほど前に右下の脇腹が鈍く痛いなと思っていて、これが実は虫垂炎だったりしたら、全部ふけられるかしら、とか考えてたんだけど、別になんということはなく、単に歳とって意味もなく感じる違和感だったらしい。くう。ということで今日は、なんか校舎を新築したので竣工式だそうだ。このコロナ禍においてそんな不要不急の式しなくて良いのにと思うのだが、で、おそらくこれ半年前だったらやってなかったと思われるのに、社会は着実に緩みを見せているわけだ。勘弁してほしい。で、一応ネクタイしてジャケット来て出席。学部長だからしかたない。30分間じっと耐える。終って2つ会議をこなして13時半。まだお天道さまも高く昇っているけど、もうだめ消耗しきって倒れそうだから、とっととウチに帰ってくる。これ、1番マシな日なんだぜ今日は。

トラウマ払拭

付属中学の1年生向けに生き物話をする。中学では例年外に生徒を連れ出して理科的な体験をさせているらしいのだが今年はそれもなかなかかなわないということで、京都新聞コラムを見つけた理科の先生が、私に「生き物への興味関心を引き立てるような面白い話をしてほしい」と依頼してきはったので、それは大事だしコラム読んでもらってるのは嬉しいし身内でもあるし、と引き受けたわけ。でもいざその日が近づいてくると、なんか気が乗らないのよ。で、なんで気が乗らないかというと、小学校高学年から中学に入るくらいまでの女性って、私どうも苦手なんだな。きっと子供の頃にいじめられたのを根に持っているらしい(向こうはいじめた意識はなく単に絡みたかったんだろうけどこっちはイヤだったんだよ)、つうことで、なんかこの一ヶ月ほど雑用で死ぬほどスケジュールが詰まってることもあり受けなきゃ良かったかなあとかちょっと後悔していたわけ。もちろんそういうのは先にたたないので、気を奮い立たせて講演にいくわけだが、よく考えたらオレ中学校の敷地入るの初めてだな。と、機材セッティングして待っていると70人くらい入ってくる。わあ、なんかこの人たち、人生になんのてらいもなさそうで、ここにひねくれたオレの話なんてぶつけて大丈夫なんだろうかとビビるわけだけど、喋りはじめてみたらこちらはもう自動機械なので、普通にウケ取りながら進められる。で、質問も多数上がって、70-80分話すという予定が盛り上がって20分ほど超過してしまった。理科の先生によると、生徒の反応もとても良かったという評価らしい。ああ良かった。無事人生の危機を切り抜けられたわい。

穀潰しへの道

わーおおめでとー。こっちも肩の荷が下りたよー。大丈夫だとは思ってたけど、それでも心配するもんだからねー。ということで、午前中はともかく結果が分かってからの午後は、もうなんかまともに仕事する気がなくなっちゃったのよね。ので、銀行いってお金振り込んだりした。宙に浮いてるみたい。