海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

大当たり

午後、友人から「大当たり」というサブジェクトのメールが届いた。どうも助成金が当たった喜びを伝える相手を求めていたらしい。


しかし、その助成金は私も当てていたのだ。日曜日に内定の連絡があり、自慢したかったのだがぐっとこらえていた。その友人も応募していたのは知っていたので、当たればきっと連絡してくるだろうと。まさに飛んで火にいる夏の虫。見事返り討ちにしてくれた。


助成金といっても額はたかが知れているのだが、我々のような生物の自然史を研究をするような人たちには、もとから高額な研究費は要らない。極端な話、健康な足と鋭い五感とフィールドノートがあれば最低限の研究ができるのが、我々の分野のよいところだ。野外に高額な調査器具はなかなか持っていけない。なので、少額でも多くの研究者に資金を配分してくれるこの助成金はとてもありがたい。


というのは、今のご時世、研究費は一ヶ所に巨額の金を投じるというのがトレンドだからだ。そりゃ確かにそういうやり方が必要な分野もあろうが、すべての分野にそのやり方を押し付けられても困る。一億の研究費を持っている人が100万200万の装置をよく考えもせずに買って、結局使わずに埃をかぶらせてしまうのを見るにつけ(そうなるのはわからんでもないのだが)、「その半分でいいからもっと貧乏な分野に分けてやれよ」ってよく思う。