海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

二日目

二日目。今日は私の発表の日。私はいわゆる採餌生態を研究しているのだけど、この分野はもう流行らなくなってて、どうしたものだかと思っている。そんな落日激しい採餌生態なんだけど、その分野の大物であるところの大先生に質問をされた事に宿に帰ってきてから気がつく。アホだ私は。知らずに論文の別刷りを渡したりしたんだけど、その中では大先生の書いた教科書をちゃんと引用していたので少し安心。

北欧では16世紀から教会が教区の住民の詳細な人口統計を取っているらしく、そのdemographyを解析することで、生物としての人にかかった淘汰圧を明らかにしようというプロジェクトがある。この一連の話は4年前のチューリッヒの大会の時にもあったのだが、今回も本場という事で花盛り。この日は「おばあさんが生きている場合、孫世代の数が多くなる」という解析結果を示し、「おばあさんは娘の子育てを手伝うことで適応度を上げる事ができるため繁殖が終わった後も長生きするのであろう」と説明している研究があった。その当否はともかくとして、こんな資料があれば一生食うに困らなそうだ。うらやましい。