海の底には何がある

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島原の乱 (中公新書)

島原の乱 (中公新書)

長崎に住んでいたせいか、近世のキリスト教弾圧の事にはつい食指が出る。旧来、領主による過酷な政治に飢饉が重なったための農民反乱と言われていた島原の乱を、遅れてやってきた戦国時代的土一揆として、またそれに重ねて現世利益を与えてくれる超越的な存在というニッチを巡る二つの勢力の争いとみなして描き、それによってこれまであまり着目されてこなかった、日本の民衆レベルに存在する伝統的な宗教心を明らかにしていくという本。この着眼点は滅法面白く、グイグイ読む事が出来た。しかし、そうなってくると「日本は恥の文化」っていう話はいったいどうなってしまうのやら。


昼間、家の前の駐車場で、上の子とボールの投げ合いをして遊んだ。でも、相手はいつまでたってもキャッチが上達しないので、はてどうしてだろう?と観察してみたら、こちらがボールを投げたときもずっと子供はこちらの顔を見つめたままで、ボールの方は見ていないのである。そりゃあ取れるはずが無い。2歳の彼は、まだ親の見ているものを通じて世界を眺めている段階なのかもしれない。