海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

挽回可能性

昨日、自分の事を「保全から最も遠い」などと書いたのだけど、よくよく考えてみたら、アザラシデータベースネタって保全生態学研究にフィットするんじゃないかしら?どんなもんでしょう>某所

二十歳前後の大人を相手に教育を行う私にとって、「どうせ私はアホだから、勉強してもムダ」という考え方は最大の敵である。で、もし誰かがこんな事を言おうものなら、私から「そんなことはない。確かに子供の頃はとんでもなく賢い子というのがいるもんだが、その子らだってほとんどは、二十歳すぎればタダの人である。それはつまり、子供の発育には個体差があるから、たまたま速く成長した子が賢く見えているだけで、成長の遅い子もそのうちに追いついてきて、大人になればその能力にはあまり違いが無くなるということなのだ。ただ、子供の頃に賢かった人は、自分の事を賢いと定義するから抵抗無く学習に取り組むが、自分の事をアホと定義してしまうと、それを言い訳にしてあらゆる努力を放棄してしまう。現実に見られる能力差の大部分はそこに起因するのである。だから自分の事をアホだと言ってはならない」と諭されるようになっている。いや、本当かどうかは知らないが、私の立場としては、この理屈には必要性があるのだ。それにトップクラスの大学に入学した学生に春生まれの人が多いと言う話がある。これは低学年のうちでは春生まれと早生まれの子の間では大きな発達差があるわけで、これが自己定義により固定化されることで、勉強のできる子の誕生月の分布に偏りができるからだと解釈できる。さらにスポーツの世界では、このようなメカニズムが本当にあるという証拠があるようなので、少なくとも説教の後半部分は、あながち無い話でもないと思っていたわけだ。

そんな今日、
大脳皮質「でき方」に違い=知能極めて高い子、急発達−米国立研究所など調査


知能が極めて高い子供は、思考や感覚、運動などをつかさどる大脳皮質の厚さが、普通の子供より速いペースで長期間増え続けた後、10代後半に普通の子供並みに戻ることが分かった。米国立精神衛生研究所とカナダ・マギル大の共同研究チームが、約300人の子供を調査した成果を30日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
 頭の良しあしは、大脳皮質の厚さに単純に比例するのではなく、「でき方」に違いがあることが明確になった。研究チームは、この大脳皮質の急速な発達に関与する遺伝子を探している。ただ、遺伝子の働きは成長環境に左右されるため、知能の発達には遺伝と環境、教育が複雑に影響している可能性が高いという。
記事に書かれている事がイマイチよくわからないので、アブストラクトを読んでみたら、子供の時に大脳皮質の厚みが増えて減る事が大事と言っているようであった。これに従えば頭の良さは後から挽回する事ができない事になるけど、もし本当だったらとても困る。