海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

脱双方向授業

先週の講義の最後に、ある問題を受講生に示して、来週までの宿題にするから答えを考えておいで、と言っておいた。ということで、今週はその問題の事から始めるわけで、「皆さん考えてきてくれましたか?誰かに答えてもらおうかな」と言うと、ほとんどすべての人がうつむいて、こちらと目を合わさないようにする。まあそのへんは織り込み済みなので、教室の1番後に座っている人を当ててみる。学生は前の方に座りたがらないものであるけれども、後に座る人ばっかり当てていれば、そのうちその習性が危険である事を学習して前の方に座るようになるんじゃないか、という淡い期待からだ。すると「わかりません」と即座に答が返ってくる。そのあまりの素っ気無さにこちらも少しムッとして「考えてきました?」と聞くと悪びれもせずニヤニヤしながら「いいえ」。仕方がないので隣に座っている人に「あなたどう?」と聞くと「先週来てないからわかりません」という。それも本当かどうか判らないけど、問い詰めるわけにも行かないので「えーっと、じゃあどなたか他に答えてくれる人いませんか?」と全体に向かって問うてみる。もちろん誰も応えてくれず、ここに来て私も「それならどうでもいいや」という気持ちになって、いろいろと回路を遮断して、口だけ動く自動機械と化すことにしました、という辛かった経験の話。