海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

権威回復

やっと晴れた。なのになのに昨日雨の中採集したギンメッキは一個体しか網を張っていない。いや、ビデオカメラは二台しかないわけだから二個体造網してくれればよく、造網率は40%ほどだから5個体採集すればよいところ、世に避けられぬのは分散であって、それを見込んで10個体採集したのに甘かった。もっとたくさん取れば確実性は上がるけれども、それは面倒だ。ギリギリの努力量で必要な効果を挙げたい、と思うのは凡人の常。

土曜日に翅を落したクロオオアリの女王を見つけたので、ヨメサン子供に「飼ってみ」と渡してみた。で、今日「そろそろ卵産んだんじゃなーい?」と聞いたところ「黄色い液を出しただけよ」と非難の目で私を見るヨメサン。「アリ博士のくせにたいした事無いわね」と、あからさまな侮蔑の視線を投げてくるのも、もうすぐ結婚11年目に入ろうとする夫婦にはありがちなことと言える。それはともかく、黄色い液と聞くとただ事ではない。そんなことがあろうかしら?と日の光を避けて置いてある女王入りのシャーレを取り出して様子を見てみたら、何の事はないヨメサンの目に黄色い液体に見えたものは、卵塊だったと言う。そう言うとがぜん張りきるヨメサン「ガラス板の飼育箱がほしい」とか言うのでアクリル板で作ることを勧める。と言う事で、20代の5年間をたっぷり費やして得た博士号は伊達じゃない、という話。