海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

下克上

恒例、町主催のこども将棋大会の日である。去年まで、小学校3年生まで、4年から6年、中学生以上に分かれて対局していたのだけれども、小学生は参加者多数なのに対して、中学生以上だと参加者3人とかのこともあり、出場すれば賞状ゲットみたいな状態だったのだな。中学生になると過剰部活のせいで参加者がほとんど見込めなくなるのだ。いやマジで今の部活制度は日本の中学生の健全な成長を阻害していると思うよ。色んなことをさせてやれよ。

それはともかく、そういうわけで、今年からレギュレーションが変わって(っていうかヨメサンがレギュレーション変更に関わっているわけで我田引水である)、小学校4年生以下とそれ以上という2ランクに分かれることになった。中学生になった上の子もまたぶーちんと同じランクで指すことに。上の子、昨年、ぶーちんの二歩に気づかず優勝さらわれた雪辱なるか?それともぶーちんが今年はきちんと優勝して連覇なるか?親バカ的にはどっちでも楽しいよね、と。

ところが蓋を開けてみると、今年はそれどころではなかったのだな。ウチの兄弟以外にも棋力のある子が続々現れ、にわか戦国時代の様相を呈するウチの町である。ヨメサンが隣町から先生呼んできて将棋教室開いてもらったりした努力が花開いているといえよう。偉いぞヨメサン。で、前評判だと強い子が他に二人いて四人の争いになるとのこと。一人は同じ教室に通うぶーちんの同級生の女子、もう一人は一級持ってるという噂の京都の私学に通う中学生(私学は過剰部活とかないんだろうな良いな)。女子はまだウチの子とは棋力差があるようだが最近めきめきと腕を上げてきてうちの子もちょくちょく負けているのだとか。大会みたいに短期勝負だと怖い。

そんな感じで始まる大会。上の子は危なげなく予選を2勝して突破。ぶーちんも一勝したのだけど、次に当たった高校生にまさかの敗退。去年のナンチャッテ覇者ににわかに漂う暗雲!だけどさすがに3戦目は勝って無事予選通過。同級生も私学中学生ももちろん予選通過だ。そしてノーマークだったがぶーちんを退けた高校生も油断できないわけだ。

そして8人で決勝トーナメント。上の子がいきなり私学中学生と当たり、それに勝っても同級生と当たると言う地獄の組み合わせ。一方、ぶーちんは緩い半分。高校生とは準決勝で当たるが、予選ではミスっただけなので、ちゃんとやれば勝てるだろうとの自己評価だ。で、トーナメント開始。ハラハラしながら観客席で待っていたら、指導対局しませんかと言われる。七段の先生に二枚落ちでボロボロにされてションボリ。そうこうするうちにぶーちん、同級生、高校生が勝利。上の子は死闘の末、なんとか私学中学生を退けたのだとか。時間がかかっていたので途中から導入された15分切れ負けの時計が残り25秒の薄氷の勝利だったとか。上の子的には、最大の難関を乗り越えたのだが、この後、同級生とぶーちんを下さねばならぬのだが、ここで精神力を使い果たしたのか同級生に敗退。まあ中学生になって色々他にすることも増えたので将棋がおろそかになってたところがあるから仕方ないねえ。で、ぶーちんは高校生を難なく下し、決勝は同学年対決である。ぶーちんは最初から彼女を仮想敵として定めており、対策を研究して満を持しての決勝である。同級生は居飛車穴熊を得意としており、ぶーちんの研究した対策は藤井システム。と言っても前日覚えたばかりのつけ刃で、いざ始まると思い通りにいかず、穴熊にこもる前に攻撃するはずの藤井システムが上手くいかず、結局がっぷりに組まれてしまう。あー、向こうの好きなように指されているわけで、これはヤバい展開である。で、角交換から戦端が開かれ、ぶーちんは端攻めの用意、同級生は角をぶーちんの陣に打ち込み馬に変えてきた。で、飛車を成りこませるため歩を交換したところで、ぶーちんの手に端攻めに必須の歩が入る!ここからぶーちん怒涛の攻めが始まるのだが、勢いはあれど秘かに疑問手を指しており、形勢はどんどん不利に。しかし、あまりの勢いに同級生もミスを出し、ついにぶーちんが詰め切った!!すごいやったぞぶーちん。しかし、先生から後から送られてきた棋譜を読むと、実はもうぶーちんは詰んでいて、同級生はそれに気がつかなっただけだということが判明。残り時間もぶーちんは50秒しかなかったところ、同級生は11分も残しており、どこかで冷静になって長考していれば勝てていたはずなのだな。まあしかし、それも勝負というもので、今年は二歩のないまぎれもない優勝である。二連覇!!

ということで、いつものように回転寿しでお祝いにした。デザートつき。なんか7000円とかついててありえないんですけど…