海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

習うより慣れろ

英文校閲に出していた原稿が返ってきた。中身を読む。真っ赤っかになっているのはいつものことだからいいとして、ケアレスミスがたくさん残ったままで校閲に出していた事に気がついて、肩を落とす。


長崎に来てから英語に触れる機会がめっきり減って、英語力は日常どれだけ使うかと相関するわけで、すっかり英語が書けない体になってしまった。これではいかんと思い先日岩波新書ISBN:4004300185「日本人の英語」という本を買って読んでみた。なんでもベストセラーらしい。不定冠詞と定冠詞の使い方から書かれている。冠詞は名詞につくのではなく、冠詞が後に続く名詞を拘束する、というのは目からウロコが落ちるものの見方なのだが、じゃあ問題の冠詞の使い方と言えば、theは何か特定のものを指すときに、そうでないときはaを使う。ってそれくらい頭ではわかっている。どういうものが特定されたもので、どういうものがそうでないのかがわからなくて困っているわけなのだから、ちっとも役に立ったような気がしない。


やはり英語にも王道はないわけで、結局のところどんどん使って感覚で使い方を覚えて行くしかないのだなあ、と当たり前の結論に落ち着く。こんな当たり前の事を納得するために、「実は奇跡的に上達する方法があるんじゃないか」と色々試して挫折するというプロセスを経なくてはいけないというのは、私も精神がかなり堕落してきたと見える。いかんいかん。


でも、この本の最後の部分、接続詞の使い方には知らなかった事が書いてあって、なんだやっぱりまったく役に立たない事は無いんだと思った。