海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

行動学会一日目

ペンギンは海中から氷上に飛び出すときに水中から見える氷壁のへりに向けて自分の射出角を調整しているらしい。このやり方よりももっとエネルギーが少ない飛び出し方があるらしいのだが、その場合の射出角計算は複雑で、無駄は多くても手軽に実現できる飛び出し方をペンギンは採用しているとか。


読売新聞・朝日新聞と続けざまに、働かないアリについての記事が出る。このネタはマスコミが大好きなネタで、私も以前取材を受けた事があるが、深入りを避けるためノラクラかわした事がある。実は今回読売は記事を書く前に私のところにも取材の電話をかけてきたのだが、今回もノラクラしてみた。で、この話、そもそもは日高さん経由で森毅が広めた話らしかったのだが、今回たまたま日高さん直々にその顛末を聞く事が出来た。坂上昭一がソースだそうだ。


昔、ヨメサンが冬にイシガメの冬眠場所を漁ってどんな個体がいるかを調べていて、私も手伝わされたことがある。で、一回目の調査でそこにいたカメを根こそぎ発見した後、一週間ほどしてからもう一回同じ場所を漁ったところ、前回と違う個体が見つかった。二度目の調査で新しく見つかった個体は一週間の間によそから移動してきた個体と解釈できる。で、今回テレメで冬眠時期の活動を調べた研究で、数メートル程度は冬眠中でも移動している事が確認されたそうだ。やっぱり。


フタモンアシナガバチでは、働きバチ数が増えてくると女王が働きバチの産卵を抑制する事が難しくなり、働きバチ由来のオスが生産される比率が高くなってくることがDNAマイクロサテライト法で明らかになったとか。昔、私が研究していたトゲオオハリアリでもおそらく同じ現象が起こっているに違いない。