海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

虫さん仲間外れ

某テレビ制作会社からメール。イヌとネコの不思議な行動について専門的見地からコメントをくれとの事。どうも世の人は「動物」と聞くと、いわゆるケモノしか想像しないようで、動物行動学者を標榜している私のような人間はすべてイヌネコに詳しい人だと思うらしい。実際はクモ屋なのに。ということで、お断りのメールを出したら、すぐに「それは残念だけど、また次の機会によろしく」という内容の返信が来た。テレビ屋さんから、こんな丁寧な応対を受けたのは初めてで、某テレビ制作会社にちょっと好感を持った。

それはともかく、動物=ケモノと考えるのはテレビ屋さんだけではなく、例えば学生さんに「君はどんな生き物が好きなの?」と聞いて「動物はなんでも好きです」と答えが返ってきた時に、「じゃあ嫌いな生き物はいないの?」と聞くとしばしば「虫はダメです」とか答えられる。彼らの中で動物と虫は包含関係にないということが伺われるわけだが、この概念っていつどうやって形成されるのかとても不思議だ。

そんなことがあったので、今日の講義では、哺乳類だけが動物ではないということをリキ入れて解説(冷静に考えれば何でこんなことをしなくちゃいけないのかよくわからないのだが)。おかげで最後時間が足らなくなって焦った。