海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

母の心子知らず

実家には庭に小さな畑があって、そこで取れた野菜等を母が送ってきてくれた。で、梱包用の箱の裏に何やら文章が書いてあったのだが、ヨメサンには読めなかったらしい。で「あんた血が繋がってるんだろ。解読せよ」と。

すると確かに意味不明である。いや、文字が判読不能だと言うわけではなく、文章が支離滅裂で文意がどうにも取れないのだ。縦書きで12行ほどなのだが、右から3-4行目くらいに、手紙の末尾に使われるべき表現が出てきて、その左側に「とりあえずこんなことでごめんなさい(改行)パーマの予約が今からですので(改行)どうかためしに残しておきいれてみました(改行)洗ってあった分、傷まないか(改行)上のは昨日の分、私たちの今朝用に(改行)いちごは下段は今取り立て(改行)」てな文章が並んでいる。

うーむと頭をひねり、いやいくら母が常人には伺い知れぬ思考回路を持っているからと言って、ここまで壊れた文章を書くはずがない、きっとこれは何か私が意識化されていない常識にとらわれているせいだと考える。というわけで、ここは一つ虚心坦懐ココロを自由に解き放ってから再読すべしと、大きく息を吸ってからもう一度試してみたら、意味が取れた!なんと左から右へ書かれている!!

いくら不思議に見えることでも、そこには必ず何かしらの秩序というか論理があって、そこを捉えることができれば、物事はたちまちのうちに理解可能になるのである、という世界に対する希望に満ちあふれた話。それにしても、私の母もこんな不思議ちゃんでいいのかなあ、と思っていたら、Wikipediaの「左右」の項には

最近は縦書きを左から書く人もいる。
とある。ひょっとしてモダンなのか?