海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

体が憶えてる

光の弱い分光器の光源の調子を見に業者さんが来てくれた。やっぱりこれは普通じゃないという事になる。私がアホで使い方を間違えているのだったらばつが悪いなあと思っていたのでホッとするも、機械に問題があるということはすぐには解決しないわけで、もうすぐクモのシーズンも終わっちゃうよ!と喜んでる場合じゃない事にすぐに気が付く。しかし、原因が判明するまでデモ用の別光源を急遽貸してもらえる事になって一安心。


神戸のU丸さんとiChatで来週の打ち合わせ。ついつい話は脇道にそれていって、横向きに咲く花の進化の話や、クモの隠れ帯と造網場所の話、餌捕獲と網の形の話などで盛り上がる。で、ポンと現在見直し中の論文のdiscussionに追加すべき新しい観点が見つかる。chatは、ある程度のテンポで、かつ程よく考えながら対話ができるので、議論に向いているのかもしれない。面と向かって議論すると深く考えない発言が頻発して話がどこかに発散する事が多い一方、メールのやり取りで議論すると逆にじっくり考えすぎるせいで発想に抑制がかかってしまい話が退屈になってしまいがちだからね。


で、その新しい観点について一パラグラフ書く。そんな中、Wordの自動スペルチェックに赤線でもってミスを指摘される。腹立たしくも見直してみると、母国語でない言語を使っている悲しさ、あれ?このiとlはどっちが先にくるんだっけか?それともlは二つ続くんだっけか?などと考え始めて甚だ混乱する。ええいこういうときは、と小さく深呼吸して無心でキーボードを叩いて問題の単語を一から入力してみると、見事赤線が消えたのであるサア御喝采。無意識化されている知識が現れてくる瞬間はいつも甘美である。