海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

巻き込まれ型

ずーっと電子ジャーナルを自由に落せる環境とは縁遠い所に勤めているもので、紙の論文が手放せず、B4の4段ファイルキャビネットいっぱいのコピーを古巣から今の職場に持ってきたのだな。だけど、ここではファイルキャビネットが部屋になく、欲しければ自分で買えと。で、私費で買うか研究費で買うか迷って、とりあえずコピーのつまった段ボールをテーブルの下に押し込んでみて、それはそれで当座は回っていくしで、あっという間に二ヶ月半。このままではいかん、と、お金も潤沢になった事だし、研究費購入と言う事で、オフィス家具のネットショップを物色。ただの収納具なのに5万円弱もするわけで、少しでも安いところを探すのだな。で、適当な店を見つけて店舗情報を見ると、ウチから2キロ程のところにあるじゃないか。そんならうっかり振り込みとかするより(今のところはクレジットカードの立て替え払いを認めてくれないので面倒なのだ)お店に出向いた方が良かろうと、ノコノコ出かけて行ったらば、15000円で中古があると言うじゃないか。店のオヤジは「古いのは色がグレーしかないけど、良いか?」と申し訳なさそうだけれども、私も立派な古参兵。今どきのまっちろな物より、昭和の遺物的グレーの物の方が殺伐としててよいわい、という口だ。というわけで研究費の節約にまんまと成功。

そんなキャビネットが今日到着。やっとこの段ボールを片づけられると、中身を出して詰め始めるけれど、あれ?この昔コピーした論文、今ならその一部くらいはPDFで入手できてコピーを捨てられるんじゃないか?最近は出版後一定期間がすぎるとオープンになる雑誌も増えてきたから。と言う事で、一件一件調べ始めると、とてもじゃないが片づかない。しかし、ここでコストをかけておけば収納スペースも節約できるし、将来「あの文献に何書いてあったっけ?」とか思った時も楽だ。だから、がんばんべえやあ>オレ。

4時間目の講義が終わって、レーダーを見ると、西から雨雲。あと猶予は一時間くらい。今日は傘を持っていないし、ちょっと早いけど週末だし退けてしまえ、と坂を下り始める。駅まで歩いて20分。電車に乗って20分弱。駅からウチまで10分だから、ギリギリ間に合うはず!ところが、途中で一群の学生に呼び止められ、これから駅まで歩くのだと言うと、じゃあ一緒に行きましょうと言われる。雨が降る前に帰ろうと思ってることも言っているのだけど、生命力の塊のような二十歳前後のお嬢さんたちは、そんなチミチミした生活感に基づくオッサンの意思など、一顧だにせず弾き飛ばしてくれるのだな。その勢いに飲まれて「じゃ、じゃあご一緒に」とか答える私。まあこういう余った時間は学生の事を知るのに最適なものだし。しかしそれはいいとして、彼女たちの歩くのが遅いんだ。そもそも足回りが歩く用になってないわな。で、20分の予定が35分かかって駅につき、電車に乗って、車窓を眺めながら、ホントはもうそろそろウチに着いてたなあと思っていると雨が降ってくる。結果、駅からは濡れて帰る事に。っていうか、最初の読みはなんてドンピシャだったんでしょう、という話。