海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

ふと思った事

昔、まだ私が学生だった頃、研究室におられた助手のTさん(本当は先生だけど、出身研究室の習わしに従ってさんづけ)はいつも実験室で顕微鏡の前に座っている研究一筋で自分の研究を宣伝するとかとは無縁の方だった。当時体調を崩されていたので学会発表の機会もほとんど無かったのだけど、私の記憶では1度だけ発表されようとした事があって、だけど確かやっぱり体調が理由でキャンセルになったのだった。で、その時の懇親会で他の大学の若手バリバリで1番脂の乗った頃の方から「Tさんが発表されるなんてそれはすごい研究に違いないから、スケジュールをムリヤリ都合して聞きに来たんだけど、残念だ」と言われたのだった。実際Tさんはすごいところのある人だったので、近くにいた私としては、自分から何もアピールしていないのにその名が轟いているなんてとってもカッコいい!と思ったものだった。という事で、そんなのは今どきのご時世なかなか通用しない事はわかっているし、研究者が自分の成果を内にため込む事に問題があるのも十分承知しているけれども、だけれども自分の好みを言わせてもらうならば、何でもかんでも宣伝宣伝というのは、あんまり好きじゃない。