海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

サボりの口実

ついに前期の授業が全て終わる。長かった。今のところは少人数科目が多くて立ち講義はこれまで週一コマだったのが、今期は三年ぶりに週二コマになって慌ただしかったのだけど、考えてみれば東京時代はうっかりすると週五コマやってたわけだ。ようやってたなあ。

今年の新機軸としては、講義の終わりにレスポンスペーパーを書かせてみた。どうでもいいが、大学でレスポンスペーパーが最近流行っているのは、学生の授業への積極参加を促すためという事が言われていて、まあ確かにその様な効果がないわけではないのだけれど、ホントの理由は90分の授業を十五回できるほどの学識をもった教員が減った事にあるんじゃなかろうか、と睨んでいたりする。えっと、関連するキーワードとしては、重○化とか実○経□者とか文○□合とか。うがちすぎですかね?

いや、私の場合、レスポンスペーパーを最後15分ほどで書いてもらい、次の週の最初にそのペーパーへの回答を喋るのに30分ほどかかっていたので、自分が準備して講義する時間は週当り45分程度。これはずいぶん楽ですよ。ペーパーへの回答と言ったって、申し訳ないけれど学生の書いてくることにそれほど難しいことはないわけで、要は前回喋ったことをもう1度繰り返すような事がほとんど。つまり、特段の準備は要らないわけで。レスポンスペーパーに目を通す手間は増えるけれど、今のところのように立ち講義と言っても受講生100に満たないくらいだと、15-20分もかければ一回分読めてしまう(だからこそ、世もすなるレスポンスペーパーというものを我もしてみむとてするなり、と思ったわけだ)。どう考えたって45分相当の授業の準備をする方が大変。

教える側の負担が減るのは良いんだけど、それは悪い言葉で言えば講義の内容を薄めているのに他ならないのであって、じゃあそれを補うほどの教育上のメリットが学生の授業参加から生まれているか、というと正直私にはよく判らない。毎回のペーパーにはそれぞれお題を出して、コメントとか質問もあったらつけてくださいと言っていたらば、確かに、回を重ねるにつれ質問の数が増えてきたけれども、それでもそういうことをしてくる学生はせいぜい全体の1割強。決して二割には届かない。残り8-9割の学生は必要最小限のことをチャチャっと書くだけで、早く帰れてラッキー的に振舞っているように思われる。つまり、一部の意識の高い学生には良いやり方かもしれないけど、そうでない人には、ホントにただの時間の垂れ流しになっている可能性も否定できないのではないか?まあ、聞いてくれない人に倍量の内容の講義を注いでも仕方ない可能性もあるけど。

というわけで、これホントに良いのかなあ?と思いながら半期続けたわけだけど、来年はどうしましょうかね。