海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

非国民宣言

夕方京大で、学者の会 x SEALDs KANSAIの安保法制に関する緊急シンポジウムが開かれたので参加してきた。何度かここでも書いたけれど、私が動物の行動の研究などして生きてこれたのも平和で自由な社会あってこそ。それがこここの状況に及んでは、研究なんかしている場合じゃないわけで、止むに止まれぬ思いで参加したわけ。で、想像以上にたくさんの人が集まっていて(600人ほどだとか)、教室は熱気で溢れていた。エアコンがほとんど効いてなかったこともあるのだけど。で、登壇された方々は、こちらの予想をはるかに越えた強い言葉で政府の批判を行っていたのに、意を強くした。その中で最も心に残ったのは「これは戦後の民主主義と、大日本帝国の亡霊との戦いなのである」という君島立命館大教授の言葉。いや、全くその通りだと思う一方で、そんな空想物語の中でしか聞いたことのない言葉が現実に飛び交っている現状に呆然としたり。そういえばヨメサンが言ってたんだよ。「あのへんの人たちってキャプテン・アメリカに出てくるヒドラみたいだ」って。この認識って、君島教授の言ってることと同じだよね。ヨメサン鋭い。あと、細胞生物学の永田先生が「言葉の危機」と言う話の中でおっしゃっていた、「オールマイティーの言葉が現れ始めている。それは例えば"非国民"だ」という事も強く印象に残った。オールマイティーの言葉というのは、つまり人を思考停止に導き黙らせるためのもので、じゃあ、それに対抗するには、あらかじめその言葉で自分を定義しておくことで、攻撃を無力化するのが有効なんじゃないかと思ったりした。「この非国民め」と言われた時に「そうですけど、なにか?」とかわすって事だ。私は、家族と人類全体の中間に位置するあらゆる社会集団は便宜的なものだと思っている人なので、そもそも国民ってものの意義がよくわからなかったりするので、このやり方に違和感がなかったりすることもある。

というわけで、あらかじめ宣言しておこう。私は非国民である、と。それがなにか?