海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

続落ち穂拾い

昨年の10月末に出馬を決めたヨメサンが真っ先に行ったのはカラーセラピーである。選挙に出るにはリーフレットやポスターがいる。これらを作るには写真が必要。写真を撮るにはキレイな服を買わねばならず、どんな服を買うか決めるためには、自分に合った色を知らねばならぬ、というロジックである。桶屋よりはマシな気がする。で、セラピーしてくれた先生が服買うのにも付き合ってくれたのだけど、帰ってきたらやっぱり気に入らないとか言い出して、ママ友に付き合ってもらってもう一度買い出しに出かけていた。つうか、その後も何かあるたびに「服が要るから」って買い足してたような気がする。総額いくらくらいになったか怖くて聞けていないが、おそらく選挙にかかった費用の中で1番大きかったのが衣装代ではなかろうか。で、次は写真だ。自分たちでスナップ写真撮るのとかでもいいのよ、と、選挙のやり方すべてを指南してくれる引退町議さん(ヨメサンはこの町議さんの後継として出馬である)は言うけど、まあせっかくの機会だし、写真屋で撮ってもらうことにした(そういえばリーフレット用に自然派であることを訴えるべくモンペ履いて畑で掘り立てのダイコン持ってニッコリって写真は私が撮ったが、さすがにそれをポスターにする勇気はない)。京都伊勢丹の写真室だ。で、撮影を終えてしばらくして、選びに行くからお前もついてこい、と、私に言うわけ。なんでも100枚以上撮ってるのだけど、その中でこちらがもらえるのは2枚だけだから、良いものを選ばなきゃならないのだそうな。と言うことで大学の帰りにヨメサンと待ち合わせして、クリスマスの雰囲気で華やぐ伊勢丹に出向いて選ぶ。1時間半ほどかけただろうかすべての写真をチェックして、これかなーと言うのを7枚まで絞ったのだが、そこからが進まない。私が良いなと思うものはヨメサンがおばさんくさい、とか文句つけるし、ヨメサンの選ぶのは私にはインパクトがないように思える。で、もうここまで来たらどれでも良いじゃんよ、と、意思決定のコストを嫌うタイプの私は思うのだが、買い物でもムッチャ時間をかけるタイプのヨメサンはそんな風には考えず、いつまでたっても決められない。じゃあさ、ちょっと周りの意見とか聞けば良いんじゃない?と言うことになるけど、意見聞きたくても写真データはもらえないわけで、仕方ないから写真が写ってるモニター画面をカメラで撮って持って帰ることに。なんか理不尽である。ともあれ、さすがプロの仕事はすごいので、ヨメサン20代って言ってもうっかり騙されそうな写真になってる。で、友達に見せても、別人みたいだとか言われて、それってポスターにしちゃ逆効果にならんか?とか思う。それはともかく友人の意見も割れるので、結局もう一回撮影に行くことに。で、2回目の選択にも付き合わされるも、2度目の撮影ではあまり良いものが撮れず、結局最初に撮った写真の中から、友人の中で相対的に多数意見だった、笑顔の1番はっきりしたものを選ぶことに。私にはその笑顔はちょっとわざとらしく感じたのでイマイチ乗り気じゃなかったけれども、人気投票みたいなものに臨むにあたってマーケティングの結果を無視するのは愚かなので受け入れる。つうかオレなんで召喚されてるんだろう?で、もう一枚はいよいよこの二枚のうちからというところでやっぱりデッドロックに陥り、追加料金払って三枚もらうことで解決した。で、他の写真は全部廃棄するんだって。それが商売とはわかっているけれども、こんなキレイなヨメサンの写真(キレイな、が、ヨメサンにかかるか、写真にかかるかは、好きなように読み取ってくださいませ)、もったいないことである(続く)