海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

その意気やよし

畑には秋に収穫したサツマイモの蔓が大量に残っている。で、先日様子を見に行ったら、枯れてきたようなので、穴ほって畑に埋めようと思うわけ。で、ガシガシシャベルを振るって、さあ放り込んでやると思ったらば、山になった蔓の下の方はまだ青々としているよ。恐るべきサツマイモ。これを埋めようものなら、また成長してしまうじゃないか。ということで、積んであった蔓を拡げてやって寒気にさらして枯れを進めてやることにして、埋めるのはまた今度。ということで、ウチに帰ってきて、上の子にお昼を食べさせて、午前中森林整備技術の講習会に出かけたヨメサンを拾ってシネコンへ。「スターウォーズ 最後のジェダイ」の二回目を見るのである。ぶーちんは、お友達とUSJに行ったので不参加。いやついにオレも50代ということで、ヨメサンがいれば夫婦50割引が効いて、日曜の真っ昼間でも1100円で映画が見れるの。すげえうれしい。ヨメサン丸儲け。というわけで、軽挙妄動で兵力8割失う話。いや、主役たちがあの作戦をしなければ、ローラダーン名将!って事になってたはずなのに、ポーダメロン、ダメダメ。軍法会議ものでしょこれ。それから危機はだいたいどこからともなく現れるBB-8が救うという転がし方で、もう話はダメダメ。しかし、本作は、そのようなダメさを補って余りある利点があり、素晴らしい作品であると主張したい。何が利点かって、前作でJJが拡げた愚行を次々と無しにしていってくれるところである。序盤で、あの安っぽいダースベイダーもどきのカイロレンのマスクを粉々にしてくれるところで快哉を叫んだのは私だけではないに違いない。それからダースベイダーなのかトルーパーなのかまったくもって中途半端なキャプテンファズマもあっさり処理。これが素晴らしくなくてなんだと言うのか。できれば、マズカナタも何とかして欲しかったところだが。。。それから、もう一点本作のポイントは、名もない人の活躍が描かれているところで、これはこれまでのスターウォーズにはない新しさで(エピソード4にはあったが忘れられた)、感情移入のしやすさは大きいわね。わたくし、序盤の爆撃戦でのハッチ開閉ボタンをめぐる演出には感動しました(こういうのローグワンの影響もあるのかもしれない)。あそこで、無音のカットを複数挿入したところも評価高い(後半にもあるよね)。それからジェダイオーダーの問題点についての考察もとても面白く、これをこの辺で終わらせると言う判断もただしいと思うのね。で、こうやってシリーズを離れた視点から見ることができるのは成熟の証しで、こういうのがないとマンネリに陥るよな、と思って拍手喝采であるわけです。よく覚えておくように>JJ。それからところどころにギャグがちりばめられているところも、私的には好感度大で、草でこちょこちょとか髪形とか、心の中で大爆笑。細かいところでは、宇宙空間でキャノン砲の砲弾が放物線描いて飛んでいくところにもウケた。レイアが飛んでいくところは、どう受け止めていいのか微妙だったけれども。ファンが期待するようなカットもちりばめられているけど最小限で全体を壊すこともなく、ラストカットの決まり具合までテーマ的には一貫していて、素晴らしかったのではないでしょうか。

追記スターウォーズの価値の源は新しさにある。エピソード4が当時与えた新しさは言うまでもなく、エピソード5ではスノーウォーカー、6ではスピーダーバトル、エピソード1では真のジェダイの技とダースモール、2ではジェダイ最盛期のバトルにヨーダの実力、3では、、、まあそこは置いておく。で、私がJJのエピソード7を酷評するのは、その新しさの欠如ゆえだ。あれはすべてが過去の作品の劣化コピーで作られていて新しい要素が何もない。だからダメなのだ。だからエピソード7は放置していたらスターウォーズそのものを腐敗に導きかなないものだった。そこで本作は、その軌道を元に戻すために、テーマや世界観を根底から覆すという方法で新しさを作り出したわけだ。これには勇気がいったことと思うが、7の惨状を受けて必要なプロセスだったと思う。で、それを成し遂げたことは評価に余りあると思うのだ。話がグダグダでも構わないではないか。またこうして新しいものを見られたのだから。