海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

負債

この週末は久しぶりに、本当に久しぶりに何もしなくてよい週末なのである。二カ月ぶりじゃないか?めまいに襲われて以来ではなかろうか。厳しかったなあこの二ヶ月。というわけで、御本を読むよ。今日は「幻のシロン・チーズを探せ 熟成でダニが活躍するチーズ工房」を。御恵贈ありがとうございます。ダニが熟成させるチーズの話は島野さんが以前に書いた「ダニ・マニア」を読んだときに知ったのだけど、まあここを読んだ時に私が衝撃を受けたこと。そんなチーズがあるのか!と思ったのはもちろんだけど、生物学の本を人間との関わりの部分から書き始めるんだ!ってビックリしたんだな。で、あまりに印象的だったので、自分の本を書く時にも真似させてもらったという。で、今回の本は、そのダニを使って作るチーズのことを中心に書かれているという。「ダニ・マニア」で冒頭の章の一部に書かれていたあの内容が、1冊の本になるわけですよ。これはまたすごい、と思ってワクワクして読む。内容はというと、ドイツで1ヶ所フランスで二ヶ所のダニを使うチーズ工房を訪ねたルポルタージュでチーズの作りかたとダニの事について書かれた2章をサンドイッチした構成になっていて、研究者島野と作家島野の両面が描かれているもの、基本的には気楽な読み物。いや、考えてみれば、私、チーズの作り方とかあんまり知らなかったのだなあ、ということがわかって面白かった。ということで、返礼として書評を書いて学会誌に送らなきゃいけない義務を負ったのよ。