海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

奇人扱い

春である。春になると生き物が動き出すので、私の仕事も幕を開ける。


今日は、今年始めて野外調査に出かける日。野外調査をしている様子は、端から見ると奇妙なもの。クモの網の大きさを測っていた去年なんか、傍目には、何も無い空中に定規をかざしたかと思うと、ブツブツ数字をつぶやいている(ボイスレコーダーに録音しているのです)。誰がどう見たって、ネジが二・三本緩んだ人だ。


で、今日はクモの巣の前にビデオカメラを設置して、餌がかかった時に何が起こるかを録画していた。そこにご夫婦が通りかかって、好奇心に負けたのか、「何をやってるんですか?」「いや、クモを撮影しているんです」「はー、頭のいい人のやる事はわかりませんねえ」


いや、私なんか初対面なんだから、頭がいいかどうかなんて判断つかないだろうし、そもそもこっちのやっていることの意味を説明する前にわかるはずも無い。つまり、「うわー、クモだって。きしょー」って言いたいところを持って回った言い方をしただけということだ。


こちらも野外調査経験が長いわけで、そういう目で見られるのは随分慣れたのだが、やっぱりあからさまに言われると、少ししょぼーんとするなあ。