ネットで「ターミネーター3」の感想をいくつか読んで、評価が低いものが多い事に少し驚く。で、世間では「ターミネーター2」の評判が高い事も知る。私は、ジェームズキャメロンの最高傑作は「ターミネーター」で、「アビス」以降妙な感傷主義に陥ってからはつまんなくなったよねー、と思っている口なので、「ターミネーター2」の湿った感傷を全部どっかにおっぽった３作目はとても好もしく思えたのだが、どうも世間からずれてしまっているようだ。
「ターミネーター」の一作目は、確かまだ高校生の時分、試写会で神戸まで行って見たのだった。思えば、あの作品はB級映画としてほとんど完璧であった事だ。現代を舞台とした登場人物の少ない作品でありながら、設定の妙で世界の大きな拡がりを感じさせ、基本はアクション映画だが、ちゃんと中だるみでラブシーンを挿入し、特撮はちょっとチャチだが夜のシーンにする事で上手くごまかし、ハリウッド大作ではあまり許されないハッピーエンドとは言えないラストで余韻を持って締めくくる。今、頭の中で反すうしただけでも面白くて興奮した
