海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

講義のための思いつき

外来生物の持ち込みを良くないものとする倫理的基盤と言うのは、他の生物がこれまでたどってきた進化的歴史と、その将来の進化的可能性を尊重することになるのであろう。実はこの考え方はスタートレックシリーズの倫理観である「艦隊の誓い」、特にワープ航法以前の技術レベルにある知的生命体には接触しない、というものと相通ずる所があることに気づけば、つまりは自主性ないしは自己決定権を他の生物に対して認める事だと言える。だから、「人には愚かな行為をする自由さえある」と考えられる人ならば「外来生物による生態系への悪影響はできるだけ小さくしたい」という考え方は比較的すんなりと受け入れられるはずだ。。

てな話を来年度の講義の中でしようかなとレポート採点中に思いついたので、忘れないようにメモしておく。どうでもいいが、デイヴィッド・ブリンの知性化シリーズにおける倫理は、艦隊の誓いの真逆であることで、もっと言うと(今更だが)熊森の理屈をずーっと延長していったところにあるものなのだなあ。