海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

生きていた原稿

出身研究室の後輩で、今は某出版社に勤めるところのG渕さんがやってきて、彼の暖めている企画などについて話をする。その中で、まだ20世紀だった大昔に頼まれて書いたものの、そのままうっちゃられてお蔵入りになったとばかり思っていた原稿が、編者によってG渕さんの出版社に持ち込まれていることを知る。まさかまだ生きているとは思ってなかった。音信不通の家族に街でバッタリ会ったらこんな気持ちになるのだろうかしら。

文系大学で教養の生物を教えるとはどういうことなのかについても話。で、G渕さんが持ってきたアメリカで教養教育の際に使われているという生物の教科書を見せてもらう。これが内容的には平易であるものの、専門的に学ぶことを目的としない学生が使うとは到底想像が出来ないような分厚さで(BegonのEcologyに匹敵するような)、この本を私の講義で使うとしたら一年かけてもおそらく1/4も進まなさそうである。彼の国の教員はどうやってこれを使うのだ?と一瞬思ったが、自習をたくさんするのであれば不可能じゃないのかもしれない。