海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

今日の良い事悪い事

講義が終わって今日は大勢が質問に来たが、その中に去年の受講生がいて、「家のお風呂場にこんなものが生えていたのですが、いったいなんでしょう?」と。1cmほどの柄の先が小さなイチョウの葉状に拡がっている黒い物体で、その先が数ミリほど白くなっていると言うもの。材質的には、乾燥ワカメに似ている。で「生えてたって、これ人工物でしょ?」って答えると、「お風呂場と脱衣場の間のところに、柄を下にして立っていて引っ張るとくっついてたんです。絶対に生えていました」と主張する。「えー?でも、こんな生き物見た事も聞いた事もないよ。最初からこの形だったの?」「最初は湿っててもう少し膨らんでいたんですけど。。絶対に生えてました。カビですか?キノコですか?」と譲らない。そこまで断言されると、こちらだって森羅万象全ての生物を知っているわけではないので、ちょっと不安になってくる。大丈夫かオレ?

で、研究室まで連れてきて顕微鏡で見せてやると、ばっちり繊維が見えたので一件落着。乾燥してわかりにくかったが、フェルトのようだ。造花の一部かなあ、と言ったところ。それはともかくその学生さん嬉しかったと見えて、しばらく前に拾ったアオダイショウの子供のアルコール漬けや、自分の髪の毛とか拡大して眺めては喜んでいた。これは今日の良い話。


で、今日の悪い話はゼミでの事。いろいろあって教員生活6年目で最も激しく怒る。私は人は人だと思っているので誰が何を言おうと基本的にほったらかしなのだが、どうしても看過すべきでない発言が行われた場合、声を荒げてでも否定することは、教えると言うことの一部であって、この仕事で禄を食んでいるものとしてはやらなくてはならない事なのだろう。本当はそこまで追い込まれる前になんとかすべきなのだが。。。


疲弊して明るいうちに帰ってくると、駐車場にできた小さな水たまりで上の子がゴロンと横になっていて、ヨメサンと近所の奥さんが笑っていた。受けるとどんどん調子に乗って行動が奇矯な方向に走るのは、関西人の私としては好もしいと思うのだけど、こっちで迂闊にそういう事すると、引かれてしまうかもだぞ。気をつけたまえ上の子よ。