海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

個人主義涵養装置

そう言えば一昨日、講義で昆虫の体のつくりの話をして、昆虫の顎は付属肢が変形したものだから左右に開くんですよー、と両手の平を口の横につけてパクパクさせて見たら、何と、ウケた。私がこれまでいくら色んな動物を教壇の上で演じても、学生はスライドの文字を書き写すためにスクリーンの方しか見ておらず、その度に熱演が宙をさ迷う事に落ち込んでいたものだが、3年目にしてやっと反応が得られたのである。長かった。


靴に開いた穴はいよいよ大きくなっているようで、弱い雨でも中にしみ込んで来るようになった。梅雨の時期を前に、これを放置するわけには行かないので、上の子を連れて吉祥寺に買いに出かけた。購入後、子どもが遊んで帰るというので井の頭公園へ。ホットドックを買ってベンチで食べさせていると、近くに座っていた赤ん坊連れの夫婦が、食べ物ゴミを入れたビニール袋を放置して立ち去ってしまった。早速カラスがやってきてゴミを漁る。近くを通る人は見て見ぬふりだ。仕方ないから追い払って、散乱したゴミを集めた。ところがごみ箱が無いのだな。なので近くの売店に「このへんにごみ箱ないですか?」と聞くと「ありません。自分のゴミは持ち帰りが基本です」と冷たい返事が。道理で、皆がカラスの狼藉を見てもそのまま通りすぎるわけだ。しかし私だって赤の他人の出したゴミを持ち帰るのはイヤだ。ということで、事情を説明して、店のごみ箱に捨てさせてもらった。

公園にごみ箱がないのは都会の流儀なのかもしれないけれど、そういうのが他人の不始末をフォローする行為を阻害するのであれば、それはちょっと、なんだかね。