海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

はずれの予感

というわけで今日から長崎。S宮先生に迎えてもらいフィールドまで送ってもらい、昼前にはつく。この時期に調査に来るのもこれで4年目で、毎回毎回「行ってみたらゴミグモがいなかったらどうしよう」とドキドキしているのだけど、良くしたもので、これまではいつも必要な数を見つけてきたのである。しかし、今年は少ない。これくらいいてほしいなと思っていた数の、下手すると半分くらいしか見つからないかもしれない。ゴミグモは風で大きく揺れることが少ない場所に網を張りたがって、私のフィールドであるところの稲佐山ではツツジの植木によくいるのだけど、どうもつい最近手入れが入ったらしく、その影響が大きいようだ。アクセスのしやすいフィールドというとどうしても人による撹乱が避けられないんだなあ。まあ、それでもやれるだけのことはした。で、今回はひたすらビデオを仕掛けて後は待つだけなので、木陰に座って査読をしていた。いつもは山頂に向かうゴンドラの音がしていたものだけど、老朽化のために運営中止になっていたおかげでとても静かで気持ちが良かった。

クモの網は時間がたつとどんどん壊れていくものであって、ビデオで捕食行動を観察するのはあまり遅い時間になるとよろしくない。ということで、まだ日が高いうちに駅ビルの宿にチェックインして、すると雨が降ってきたので駅ビルでご飯を食べる。昼抜いたもんで。で、今年はもう酒に付き合ってくれる学生もいなくなってしまったので、こういうときは懐かしのユナイテッド・シネマで映画に限る。「ラブソングができるまで」。二つが揃ってことの一つ、という話。私くらいの世代にはたまらない作品かも。