海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

大きな虫

というわけで、空路はるばる来たのに満足にデータが取れなかったらどうしようと思いながら、バスが動いてない朝のうちからタクシーで稲佐山。とはいえ昨日のうちに5個体見つけているので、まあ今日は何とか仕事になろうと思っていたわけだ(バッテリーの持続時間と昼過ぎると網が壊れてくる関係で、一日に撮影できるのは最大8個体)。ところが網のところへ行ってみると、昨夜降った雨の影響か、5個体すべて造網していない!ぎゃーーーーーー!今日データが取れなかったら本当に致命的だ、ひーーーーー。と改めてツツジの中を掻き分け掻き分け探していたら、私の必死さが天に届いたか昨日は見つからなかった個体が次々と見つかったのである。つまり、昨日は本気で焦燥してなかったてことね。

去年からビデオカメラ二台体制で撮影に臨んでいる。旅費と時間のかかる調査旅行だからして、ちょっとでもたくさんデータがとりたいわね。しかしここには落とし穴があって、というのは、観光地たる稲佐山は人通りがあるので、撮影時はカメラが見えるところにいないとまずいのであるが、ゴミグモはパッチ状に存在していて、一つのパッチにいる個体数が奇数であると、カメラ余りが生じるのだな。ということで、今日は9個体見つけたのに、撮影できたのは7個体だった。

で、宿に帰ってきたら3時半。お昼はまだなのだけど、この時間だと何か食べるにはどうにも中途半端である。うーむと思い、そうだ長崎県美術館で栗林彗写真展をやっているはず、、ってどうしてそんなことを知っているのかは私にも謎だ。謎でもなんでも知っている知識は使うべし。4時ごろにのこのこ出かける。1メートル以上にも引き伸ばされた昆虫写真は大迫力であることだ。本とかで見るのとはぜんぜん違う。上の子がいたらきっと大喜びしただろうね。私も空腹をしばし忘れた。

そうしているうちに5時を過ぎる。晩御飯にはもう良かろう。前回の長崎行で閉店直後に着いてしまって食べられなかった「コロッケ」というお店に再挑戦だ。ここは有名で以前から存在は知っていたのだけど、いつも女性客でいっぱいで中々入る勇気が出なかったのである。しかし、今日は空腹という強いバネがある。いざ突撃。名前に違わずおいしいクリームコロッケだった。それにしても、同じ皿の中に大量にナポリタンスパゲッティが入っていたのはいかにも長崎であることだ。

夜は「ブラッド・ダイヤモンド」。まるで遊んでばかりだな。給料三か月分諸悪の根源あるね、という話。